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復活の狼煙
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みんな、唖然としながら一つの方向を見ていた。
悠聖が下に降りてきたからだ。
「おばさん、優菜ちゃんいらっしゃい。」
悠聖は引きこもりとは思えない爽やかさでお母さんと優菜に挨拶をした。
「悠聖君
あけましておめでとうございます。
久しぶりね」
「あけましておめでとうございます。
その節は色々ご迷惑をおかけしました。」
そうだった
悠聖はワタシのお父さんの葬儀にもお通夜にも顔を出さなかったんだ。
亜希子叔母さんは、久しぶりの悠聖との会話に緊張気味だったが
「悠聖、あなたもビール飲む?」
と、聞くと、叔父さんから一番遠いところに座る悠聖が頷いた。
悠聖はその後、ワタシを見つめ、すぐに恥ずかしそうに俯いた。
なんて可愛いリアクションなんだろう。
もっとサービスしたらよかったかな?
「ごめんなさい!
ビール冷蔵庫に入れとくの忘れちゃったわ」
亜希子叔母さんは普段ビールを飲まない叔父さんの事しか気を回しておらず、引きこもり息子の趣向の事はすっかり忘れていたようだ。
「あ、いいよいいよ。
コンビニ行って買ってくるから」
悠聖は立ち上がって、ワタシを見つめた。
あれ?ワタシもかよ
「一緒に行こうか?」
ワタシがいうと、悠聖は深く頷き玄関に行った。
ワタシは慌てて靴を履き、既に歩き始めてた悠聖の後を追った。
ワタシが追いつくと、悠聖は振り返ってニコッと笑った。
「幸洋、誘い出しちゃって悪かったな」
「いいよ、別に」
「いや、もうちょっと二人で話がしたくてね」
「えーっ、なになに?」
「さっきは、あの、ありがとうな」
「えっ、何が?」
「変なことお願いしちゃってさあ」
「あーっ、いいのよ、そんなの
こんなワタシでもお役に立てて嬉しいよ。」
「役立つとかそういうレベルじゃなくて、幸洋は俺の心を救ってくれた女神様だよ。
俺、なんかやる気が出てきたっていうか、このままじゃいけないって強く思ったんだ。」
「そうだよ、悠聖君
だって子供の頃から何でも出来てたし、ワタシ
ずっとすごいなあって思ってたのよ。
あの頃の悠聖君に戻ったら、こんな世の中渡り歩くのなんて余裕よ。」
「まあ、子供んときは怖いものなしでやってたからなあ。」
「今もその意気で何事も取り組めばいいと思うよ。」
「そうだね。
ありがとう、幸洋
ビール何本買おっか?」
「ワタシはいいよ、悠聖君が飲む分だけで」
「そっか。
じゃあロング缶一本にしとくわ。」
悠聖はレジで支払いを済ませ、コンビニを出てきた。
先に外で待っていたワタシをみつけると、軽くて手を挙げて、少しはにかんだような笑みを浮かべた。
悠聖が下に降りてきたからだ。
「おばさん、優菜ちゃんいらっしゃい。」
悠聖は引きこもりとは思えない爽やかさでお母さんと優菜に挨拶をした。
「悠聖君
あけましておめでとうございます。
久しぶりね」
「あけましておめでとうございます。
その節は色々ご迷惑をおかけしました。」
そうだった
悠聖はワタシのお父さんの葬儀にもお通夜にも顔を出さなかったんだ。
亜希子叔母さんは、久しぶりの悠聖との会話に緊張気味だったが
「悠聖、あなたもビール飲む?」
と、聞くと、叔父さんから一番遠いところに座る悠聖が頷いた。
悠聖はその後、ワタシを見つめ、すぐに恥ずかしそうに俯いた。
なんて可愛いリアクションなんだろう。
もっとサービスしたらよかったかな?
「ごめんなさい!
ビール冷蔵庫に入れとくの忘れちゃったわ」
亜希子叔母さんは普段ビールを飲まない叔父さんの事しか気を回しておらず、引きこもり息子の趣向の事はすっかり忘れていたようだ。
「あ、いいよいいよ。
コンビニ行って買ってくるから」
悠聖は立ち上がって、ワタシを見つめた。
あれ?ワタシもかよ
「一緒に行こうか?」
ワタシがいうと、悠聖は深く頷き玄関に行った。
ワタシは慌てて靴を履き、既に歩き始めてた悠聖の後を追った。
ワタシが追いつくと、悠聖は振り返ってニコッと笑った。
「幸洋、誘い出しちゃって悪かったな」
「いいよ、別に」
「いや、もうちょっと二人で話がしたくてね」
「えーっ、なになに?」
「さっきは、あの、ありがとうな」
「えっ、何が?」
「変なことお願いしちゃってさあ」
「あーっ、いいのよ、そんなの
こんなワタシでもお役に立てて嬉しいよ。」
「役立つとかそういうレベルじゃなくて、幸洋は俺の心を救ってくれた女神様だよ。
俺、なんかやる気が出てきたっていうか、このままじゃいけないって強く思ったんだ。」
「そうだよ、悠聖君
だって子供の頃から何でも出来てたし、ワタシ
ずっとすごいなあって思ってたのよ。
あの頃の悠聖君に戻ったら、こんな世の中渡り歩くのなんて余裕よ。」
「まあ、子供んときは怖いものなしでやってたからなあ。」
「今もその意気で何事も取り組めばいいと思うよ。」
「そうだね。
ありがとう、幸洋
ビール何本買おっか?」
「ワタシはいいよ、悠聖君が飲む分だけで」
「そっか。
じゃあロング缶一本にしとくわ。」
悠聖はレジで支払いを済ませ、コンビニを出てきた。
先に外で待っていたワタシをみつけると、軽くて手を挙げて、少しはにかんだような笑みを浮かべた。
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