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水入らず
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水谷とダラダラ過ごした後、車で実家の前まで送ってもらったワタシは、今回は堂々と敷居を跨いだ。
「おかえり、ユキちゃん」
帰ると妹が出迎えてくれた。
「優菜、ただいまー」
「アレっ、ユキちゃん、なんかまた可愛くなってる。
整形した?」
「してねーよ。
化粧が上達したんじゃねーの」
「あら、ユキ
おかえり」
お母さんも台所の方から来た。
さすがにユキヒロとは、もう呼ばないか‥
「お母さん、ただいま」
ワタシは挨拶もそこそこに、父の仏壇のところに行き、東京で買ってきたお供えを置き、線香をあげた。
親不孝が帰ってきました…ごめんなさいと手を合わせて拝みながら。
それから、コタツに入り、三人で女子トークを繰り広げてたんだけど…
「あ、そうだ
優菜、受験勉強の方はどう?」
「うん。ユキちゃんみたいに浪人はせずに済むくらいは頑張ってるよ。」
「一言多いんだよ
優菜が東京の大学に来るなら、ワタシお金出すからね。」
「えーっ、あの話ホントなの?」
「ユキ、この家にだって優菜を大学に行かせるくらいの貯えはあるんだから、お前がそこまでしなくてもいいんだよ。」
優菜とお母さんは固辞したが
「いいのよ。
少しでも罪滅ぼしになればって思っててね。
お仕事頑張ってるから。」
ワタシの強い勧めで、最終的には了承してくれた。
「あ、そうそう
今日ね、山のとこの温泉あるでしょ?
あそこの入浴券がスーパーで当たったから優菜と行こうって言ってたんだけど…
ユキ、どうする?」
「どうするって…
男湯でも女湯でもダメに決まってんじゃん。
いいよいいよ、ワタシ留守番しとくから。
二人で行って来なよ」
お母さん、唐突なんだよなあ、いつも。
「でもさあ、ユキちゃんだったら下さえ隠してたら女湯でも大丈夫じゃない?」
「優菜、あのねえ
ニューハーフは部屋に露天風呂が付いてるのしか選択肢はないのよ。
だから、ムリ」
「大丈夫よ。
せっかくだから行こうよ」
「もう、お母さん…」
って言いながら、気がついたらワタシは車に乗せられて三人で温泉に向かった。
大丈夫かなあ…
下手したら警察に通報されるかも
「おかえり、ユキちゃん」
帰ると妹が出迎えてくれた。
「優菜、ただいまー」
「アレっ、ユキちゃん、なんかまた可愛くなってる。
整形した?」
「してねーよ。
化粧が上達したんじゃねーの」
「あら、ユキ
おかえり」
お母さんも台所の方から来た。
さすがにユキヒロとは、もう呼ばないか‥
「お母さん、ただいま」
ワタシは挨拶もそこそこに、父の仏壇のところに行き、東京で買ってきたお供えを置き、線香をあげた。
親不孝が帰ってきました…ごめんなさいと手を合わせて拝みながら。
それから、コタツに入り、三人で女子トークを繰り広げてたんだけど…
「あ、そうだ
優菜、受験勉強の方はどう?」
「うん。ユキちゃんみたいに浪人はせずに済むくらいは頑張ってるよ。」
「一言多いんだよ
優菜が東京の大学に来るなら、ワタシお金出すからね。」
「えーっ、あの話ホントなの?」
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優菜とお母さんは固辞したが
「いいのよ。
少しでも罪滅ぼしになればって思っててね。
お仕事頑張ってるから。」
ワタシの強い勧めで、最終的には了承してくれた。
「あ、そうそう
今日ね、山のとこの温泉あるでしょ?
あそこの入浴券がスーパーで当たったから優菜と行こうって言ってたんだけど…
ユキ、どうする?」
「どうするって…
男湯でも女湯でもダメに決まってんじゃん。
いいよいいよ、ワタシ留守番しとくから。
二人で行って来なよ」
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「でもさあ、ユキちゃんだったら下さえ隠してたら女湯でも大丈夫じゃない?」
「優菜、あのねえ
ニューハーフは部屋に露天風呂が付いてるのしか選択肢はないのよ。
だから、ムリ」
「大丈夫よ。
せっかくだから行こうよ」
「もう、お母さん…」
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