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カミングアウト
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最近、自分のこれからの人生を考えるようになった。
もう男で生きるって選択肢は無くなったし、かといって女性の戸籍を手に入れてどうこうしようって事は思っていない。
色々調べたけど、ワタシはどうやら性同一性障害ってわけではないので、医師からそういうふうに診断される事はないだろう。
まあ、ニューハーフとして生きるっていうのが妥当なところかな。
そんなことを思いながらボーっとしてたら圭太が帰ってきた。
「ただいま」
「あ、お帰り」
「どないしたん?体調でも悪いんか?」
「ううん。別に」
「それやったらええんやけど」
「あ、圭太
来週からしばらく実家に帰るわ」
「えっ、どうしたん?」
「そろそろお母さんにカミングアウトしとかないとってね」
私がそう言うと、圭太は驚いた様子でこちらを見た。
「ついに、言うんか!」
「いつまでも隠し通せるもんじゃないしね
それにワタシもニューハーフとして生きようって決心もついたから
って言っても、このカラダじゃニューハーフ以外の選択肢はないんだけど」
「そうか。まあ、ユキがそう決めたんやったら俺がとやかく言うことはないしな。
それに、ユキはめっちゃ美人やから、なんていうか女として生きるのが似合ってるわ。」
圭太は照れくさそうな表情を浮かべてそう言うと、冷蔵庫から出した水を飲み干した。
ユウさんからも言われたんだけど、ワタシ達みたいに女性ホルモンの投与をしていると、涙脆くなったり、すごく寂しくなったり、所謂鬱の症状が出て、情緒不安定になる。
ワタシも自分が選んだ道とはいえ、最近、すごく不安になって泣いちゃったり、なんか落ち込む日が増えてきた。
そんな中、地元で唯一連絡を取り合っている小学校時代からの友人の水谷が、電話してきて、近々小6のときの同窓会をするって告げてきた。
もちろん水谷はワタシがニューハーフになっていることも知らないし、東京で男子大学生してると思ってる。
ややこしい話になるし、ホントは出席しない方が良いんだけど、なんか懐かしくて寂しくて、どうしてもみんなに会いたくなっちゃった。
この際だから、お母さんや妹へのカミングアウトと、地元の友達へのカミングアウトを同時にしてしまおうかなって気になった‥
っていうのが、里帰りしようと思った理由。
心配する圭太をよそに、ワタシは予定通り、二週間の里帰りをすることになった。
もう男で生きるって選択肢は無くなったし、かといって女性の戸籍を手に入れてどうこうしようって事は思っていない。
色々調べたけど、ワタシはどうやら性同一性障害ってわけではないので、医師からそういうふうに診断される事はないだろう。
まあ、ニューハーフとして生きるっていうのが妥当なところかな。
そんなことを思いながらボーっとしてたら圭太が帰ってきた。
「ただいま」
「あ、お帰り」
「どないしたん?体調でも悪いんか?」
「ううん。別に」
「それやったらええんやけど」
「あ、圭太
来週からしばらく実家に帰るわ」
「えっ、どうしたん?」
「そろそろお母さんにカミングアウトしとかないとってね」
私がそう言うと、圭太は驚いた様子でこちらを見た。
「ついに、言うんか!」
「いつまでも隠し通せるもんじゃないしね
それにワタシもニューハーフとして生きようって決心もついたから
って言っても、このカラダじゃニューハーフ以外の選択肢はないんだけど」
「そうか。まあ、ユキがそう決めたんやったら俺がとやかく言うことはないしな。
それに、ユキはめっちゃ美人やから、なんていうか女として生きるのが似合ってるわ。」
圭太は照れくさそうな表情を浮かべてそう言うと、冷蔵庫から出した水を飲み干した。
ユウさんからも言われたんだけど、ワタシ達みたいに女性ホルモンの投与をしていると、涙脆くなったり、すごく寂しくなったり、所謂鬱の症状が出て、情緒不安定になる。
ワタシも自分が選んだ道とはいえ、最近、すごく不安になって泣いちゃったり、なんか落ち込む日が増えてきた。
そんな中、地元で唯一連絡を取り合っている小学校時代からの友人の水谷が、電話してきて、近々小6のときの同窓会をするって告げてきた。
もちろん水谷はワタシがニューハーフになっていることも知らないし、東京で男子大学生してると思ってる。
ややこしい話になるし、ホントは出席しない方が良いんだけど、なんか懐かしくて寂しくて、どうしてもみんなに会いたくなっちゃった。
この際だから、お母さんや妹へのカミングアウトと、地元の友達へのカミングアウトを同時にしてしまおうかなって気になった‥
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