ニューハーフな生活

フロイライン

文字の大きさ
上 下
29 / 200

しおりを挟む
俺が家に帰ってくると、圭太が近づいてきて神妙な顔つきで言った。 

「ユキヒロ、さっきは変な事言ってすまん。 
忘れてくれ…」 

「いや、別にいいよ…」 

俺の方はぎこちない言い方で返事した。 

すると 

「ホンマにすまん。俺ら受験生やもんな… これからも今まで通りに頑張ろや。」 

圭太は笑顔で言った。その笑顔がなんとなく寂しげだったからか… 
次の瞬間、俺は自分でも信じられない事を言ってしまった。 

「でも、このままだと、お前のモヤモヤした気持ちが治まらないんだろ?」 


「えっ?」 

圭太は驚いて目を見開いた。 

「いや、だからさ、何回も言ってるけど俺はホモじゃねーし、何をするってわけじゃねえど… えっと…あれだよ。 
見るくらいなら別に構わねーよ。」 

「え、ええんか?…」 

「見るだけだったらな。」 

一体俺は何を言ってるんだろう… 今から考えたらそう思うけど、そのときの俺は不思議な感情に包まれていて、ついつい言ってしまったんだ。 

「別に男同士だし、言わばヤローの体だ。 
見たけりゃいくらでも見ろよ。」 

俺はわざと堂々と、そして勢い良く服を脱いでブラのフロントホックを外し上半身裸になった。 
めちゃめちゃ恥ずかしい… 
圭太は何も言わず、俺の乳房に顔を近づけて見つめた。 

「ほら、ちゃんと見たら大した事ねえだろ?男の胸見ても嬉しくもねえよな…」 

「いや、やっぱり女の胸や… 信じられへん… ちょっと触ってもええか?」 

圭太の呼吸が少し荒くなっているのがわかった。 

「バ、バカ、見るだけだって言ったろ!」 


「だって、男同士だから気にせーへんて言うたやん。」 


図々しい事言いやがって… 
結局、許可する前に圭太の手が俺の胸に伸びてきた。 

「!!」 

背中に電気が走った。 
いや、快感が走った。 

そう、すっかり男としての性欲が落ちてしまった俺だったが、この膨らんだ乳房だけは感度が飛躍的に上がっていたんだ。 
思わず声が出そうになるのを必死に我慢し、圭太の手を払いのけた。 

「何触ってんだよ…」 

また顔が熱い。多分真っ赤になってんだろうな… 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

男子中学生から女子校生になった僕

大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。 普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。 強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!

カジュアルセックスチェンジ

フロイライン
恋愛
一流企業に勤める吉岡智は、ふとした事からニューハーフとして生きることとなり、順風満帆だった人生が大幅に狂い出す。

性転換マッサージ2

廣瀬純一
ファンタジー
性転換マッサージに通う夫婦の話

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

意味がわかるとえろい話

山本みんみ
ホラー
意味が分かれば下ネタに感じるかもしれない話です(意味深)

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

タイは若いうちに行け

フロイライン
BL
修学旅行でタイを訪れた高校生の酒井翔太は、信じられないような災難に巻き込まれ、絶望の淵に叩き落とされる…

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

処理中です...