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疑惑
しおりを挟む「今日はバイト休みか?」
翌日の事だ。
同じ時間に家に帰ってきた俺を見て
圭太が言った。
「ああ。今日は店やってねえし」
俺は素っ気なく答えて、すぐに自分の部屋に入った。
昨日の事が頭にあって、圭太との接触を極力避けたかったからだ。俺はとりあえず着替えて出かける事にした。
「圭太、飯食いに行ってくるわ。」
「ユキヒロ、店休みやのに女装してんねんなあ…」
部屋から出てきた俺を圭太は凝視しながら言った。
「あ、ああ 、汗かいちまってさあ
着替えようと思ったら、洗濯してなくてな‥これしか無かったんだよ」
苦しい言い訳をする俺。別に汗をかいたわけでも男物の服が洗濯してなかったわけでもない。
ただ、女になりたかっただけだった。
今日は店が休みだったから女になる機会がなかったんだけど、それにストレスを感じて我慢出来なかったんだ。
ブラをしたりスカートを履いたり化粧をすると、本来の自分に戻ったような気になる。
こんな気持ち、相当な重症なんだろうけど
今の俺には抑えることなんて全く出来ない。
「ユキヒロ、ちょっと話があるねんけど…」
「あ、なんだよ?」
圭太が改まってこんな話し方をするときなんて一度も無かった。やっぱり昨日の事か…
ヤバいぞ。
「ユキヒロ、昨日の夜、お前の体を偶然見てしもたんやけど…」
予想通りの展開か…
「…」
「お前が女装してバイトしてるのはわかるねんけど、昨日見たお前の体には胸があった。
服装や髪型はわかるとしても、体まで女みたいになってることは知らんかった…
一体どないなってんねん?」
完全にバレたか…
もう言い訳出来ないな。
「…お前が昨日見たように、俺の体に胸があるのは事実だよ。週に一回女性ホルモンの注射してて、だから胸も出てるんだ。けど
別に俺が何しようと俺の自由だろ? 前にも言ったように俺はホモじゃねーし、こんな感じになっても男に興味があるわけじゃねー。
心配すんな、お前を襲ったりしねーから。」
俺は開き直って、吐き捨てるように言った。
対して、真剣な表情の圭太から返ってきた言葉は俺が想像もしてない内容だった
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