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手掛かり
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「人が多いところ、煙突、貨物列車が走る線路…
そして、恭子は地下にいる…」
久美子とジローは、その日も江藤の事務所を訪れていた。
「それが、例のソビエトの超能力者の言った手掛かりのようなものなんですね。」
「はい。
彼女の透視は、状況によって具体性が変わるんですが、ワタシが提示した写真が四年以上前のものだったので、なかなかハッキリとしたビジョンが見えてこないと言っていました。」
「そうですか。
でも、今はこれらを目印として探していくしないでしょう。」
「しかし、そんな場所なんて、日本にゃいっぱいあるぞ。
何処をどう探せばいいんだ…」
「ジローさん。
これは私のカンですが、やはり東京にいると思われます。」
「なんでわかる?」
「先ず、生きているとすれば、地方より東京の方が人も多く、埋没して気付かれにくいという側面があるでしょう。
案外そういう境遇の人がいる可能性が多いのも、東京の方でしょう。
それと、殺さず生かしているという理由です。
殺すとなると、死体を処理しなければならないが、下手を打つとそこから足がついてしまう。
その辺のリスクを考えたんだと思います。
あとは…」
「あとは、何ですか?」
「久美子さんの前で、大変申し上げにくいのですが…
相手はヤクザです。
こうやって拉致などの犯罪を、金になるなら平気でやる連中です。
写真で見る限り、恭子さんは大変な美人でした。
依頼人の鹿島洸平は、殺して欲しいと依頼したはずですが、当の龍神会の連中は、恭子さんを見て金になると踏んだのかもしれません。
恭子さんは今も、この東京の何処かで売春をさせられている。」
「そんな…
恭子は身持ちも固く、そんな事をするような…」
「勿論、彼女の意思ではないでしょう。
おそらく、脅されているか…いや、薬漬けにされて、正常な思考、判断力が失われていると考えるのが妥当でしょう。」
「…」
「最初は、鹿島が上手く言って恭子さんを連れ出し、覚醒剤の類いを使って自分の思いのままにした。
散々凌辱したが、このままでは捕まってしまうと焦った鹿島は、龍神会に処理を依頼した。
しかし、龍神会は、恭子さんを売り物に出来ると判断し、殺さずに客を取らせている…
これが私が導き出した答えです。」
「まあ、反吐が出るような話だが、これまでの話を聞いてると、あり得るだろうな。」
「とにかく、一刻も早く彼女を探し出す。
これしかありません」
江藤が言うと、二人は深刻な表情で頷いた。
そして、恭子は地下にいる…」
久美子とジローは、その日も江藤の事務所を訪れていた。
「それが、例のソビエトの超能力者の言った手掛かりのようなものなんですね。」
「はい。
彼女の透視は、状況によって具体性が変わるんですが、ワタシが提示した写真が四年以上前のものだったので、なかなかハッキリとしたビジョンが見えてこないと言っていました。」
「そうですか。
でも、今はこれらを目印として探していくしないでしょう。」
「しかし、そんな場所なんて、日本にゃいっぱいあるぞ。
何処をどう探せばいいんだ…」
「ジローさん。
これは私のカンですが、やはり東京にいると思われます。」
「なんでわかる?」
「先ず、生きているとすれば、地方より東京の方が人も多く、埋没して気付かれにくいという側面があるでしょう。
案外そういう境遇の人がいる可能性が多いのも、東京の方でしょう。
それと、殺さず生かしているという理由です。
殺すとなると、死体を処理しなければならないが、下手を打つとそこから足がついてしまう。
その辺のリスクを考えたんだと思います。
あとは…」
「あとは、何ですか?」
「久美子さんの前で、大変申し上げにくいのですが…
相手はヤクザです。
こうやって拉致などの犯罪を、金になるなら平気でやる連中です。
写真で見る限り、恭子さんは大変な美人でした。
依頼人の鹿島洸平は、殺して欲しいと依頼したはずですが、当の龍神会の連中は、恭子さんを見て金になると踏んだのかもしれません。
恭子さんは今も、この東京の何処かで売春をさせられている。」
「そんな…
恭子は身持ちも固く、そんな事をするような…」
「勿論、彼女の意思ではないでしょう。
おそらく、脅されているか…いや、薬漬けにされて、正常な思考、判断力が失われていると考えるのが妥当でしょう。」
「…」
「最初は、鹿島が上手く言って恭子さんを連れ出し、覚醒剤の類いを使って自分の思いのままにした。
散々凌辱したが、このままでは捕まってしまうと焦った鹿島は、龍神会に処理を依頼した。
しかし、龍神会は、恭子さんを売り物に出来ると判断し、殺さずに客を取らせている…
これが私が導き出した答えです。」
「まあ、反吐が出るような話だが、これまでの話を聞いてると、あり得るだろうな。」
「とにかく、一刻も早く彼女を探し出す。
これしかありません」
江藤が言うと、二人は深刻な表情で頷いた。
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