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盲点
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「よし、だったら鹿島洸平ってヤツを捕まえて自白させよう!」
江藤の話を聞いたジローは、興奮気味に言ったが…
「いや、それはムリです。
こちらはまだ状況証拠と呼べるかどうかも怪しいものを並べて、鹿島を疑って見ているだけです。
警察も相手にはしてくれないでしょう。
それに…」
「どうしたんですか?
江藤さん」
久美子は、江藤の表情が曇るのを見逃さず、すぐに質問した。
「鹿島の父親の会社っていうのが、さっきも申し上げましたが、巨大であり、またヤクザをも平気で使っている。
そんな事がこの法治国家日本で何故出来るのか」
「そうだな。
俺にもわからん。
どうしてなんだ?」
「ジローさん。
あなたもテレビの世界に長くいたのなら、スポンサーの力がどれだけ巨大かわかっているはずです。」
「まあな。
スポンサーを怒らせちまったら、番組なんてすぐに打ち切りとなり、プロデューサーからディレクターまでみんな飛ばされてちまう。
演者の俺達も、干されたりな。」
「テレビの世界でさえ、それだけの力があるんです。
それ以外にも圧倒的な力で全てをコントロールしている。
たとえば、警察機構にも。」
「警察?
まさか、警察を買収してるっていうのかよ!」
「ええ、そうです。
洸平が今まで捕まらずにいられたのも、全ては父親、ならびに会社の力です。
金さえあれば、ヤクザだって警察だって掌握する事ができるんです。」
「なるほどな。
だったら、手の打ちようがねえじゃねえか。」
「江藤さん、それなら
ワタシ達はどうすれば…」
「警察が信用できないのなら、他の力に頼るしかない。」
「たとえば?」
「マスコミや世論に…」
「まあ、ちと物足りねえが、それは一理あるな。
でも、どうやって力を借りるのよ?」
「ここは、動かぬ証拠を手に入れなければなりません。」
「そうは言っても、洸平ってヤツのバックには新宿龍神会が付いてるんだろ?」
「この際、一旦鹿島洸平のことから離れましょう。」
「は?
洸平に行かずに誰に行くんだよ?」
「恭子さんです。」
「えっ、恭子!?」
「ソ連の超能力者が本物であれば、恭子さんは間違いなく生きているでしょう。
少なくともテレビ放映された時点では。
ですが、今現在はわかりません。
証拠そのものである恭子さんを始末し、全てをこの世から消し去ったかもしれないのです。」
「そんな…」
久美子は不安そうに江藤を見て言った。
「だが、我々は生きている方に全てをベットしなければならない。
それしか解決への道はないのですから。
とにかく探しましょう。
恭子さんの行方を!」
江藤がそう言うと、二人は真剣な眼差しで頷いた。
江藤の話を聞いたジローは、興奮気味に言ったが…
「いや、それはムリです。
こちらはまだ状況証拠と呼べるかどうかも怪しいものを並べて、鹿島を疑って見ているだけです。
警察も相手にはしてくれないでしょう。
それに…」
「どうしたんですか?
江藤さん」
久美子は、江藤の表情が曇るのを見逃さず、すぐに質問した。
「鹿島の父親の会社っていうのが、さっきも申し上げましたが、巨大であり、またヤクザをも平気で使っている。
そんな事がこの法治国家日本で何故出来るのか」
「そうだな。
俺にもわからん。
どうしてなんだ?」
「ジローさん。
あなたもテレビの世界に長くいたのなら、スポンサーの力がどれだけ巨大かわかっているはずです。」
「まあな。
スポンサーを怒らせちまったら、番組なんてすぐに打ち切りとなり、プロデューサーからディレクターまでみんな飛ばされてちまう。
演者の俺達も、干されたりな。」
「テレビの世界でさえ、それだけの力があるんです。
それ以外にも圧倒的な力で全てをコントロールしている。
たとえば、警察機構にも。」
「警察?
まさか、警察を買収してるっていうのかよ!」
「ええ、そうです。
洸平が今まで捕まらずにいられたのも、全ては父親、ならびに会社の力です。
金さえあれば、ヤクザだって警察だって掌握する事ができるんです。」
「なるほどな。
だったら、手の打ちようがねえじゃねえか。」
「江藤さん、それなら
ワタシ達はどうすれば…」
「警察が信用できないのなら、他の力に頼るしかない。」
「たとえば?」
「マスコミや世論に…」
「まあ、ちと物足りねえが、それは一理あるな。
でも、どうやって力を借りるのよ?」
「ここは、動かぬ証拠を手に入れなければなりません。」
「そうは言っても、洸平ってヤツのバックには新宿龍神会が付いてるんだろ?」
「この際、一旦鹿島洸平のことから離れましょう。」
「は?
洸平に行かずに誰に行くんだよ?」
「恭子さんです。」
「えっ、恭子!?」
「ソ連の超能力者が本物であれば、恭子さんは間違いなく生きているでしょう。
少なくともテレビ放映された時点では。
ですが、今現在はわかりません。
証拠そのものである恭子さんを始末し、全てをこの世から消し去ったかもしれないのです。」
「そんな…」
久美子は不安そうに江藤を見て言った。
「だが、我々は生きている方に全てをベットしなければならない。
それしか解決への道はないのですから。
とにかく探しましょう。
恭子さんの行方を!」
江藤がそう言うと、二人は真剣な眼差しで頷いた。
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