219 / 264
悪魔の虚飾
しおりを挟む
志穂は、洸平によって凌辱のかぎりを尽くされ、ベッドに横たわり、グッタリしている。
洸平は傍に立ち、咥えタバコで、堕ちてしまった元生娘の姿を見つめていた。
また、悪い癖が出てしまった。
洸平は、少しだけ反省をしていたが、全く懲りていなかった。
前途ある佐野恭子の未来を奪っておきながら、またしても、罪もない志穂という女性を同じ目に遭わそうとしているのだ。
コイツも、シャブ漬けにして、ヤルだけヤッて、ヤクザに始末してもらおうか…
洸平の頭の中には、そのような考えが浮かんできたが、恭子捜索番組みたいなものをされてはかなわないと、急に考えを変えた。
洸平は、まず自らの服を拾って着て、身なりを整えた。
そして、志穂の周りに散乱した下着や服を綺麗に畳んで傍に置き、出しっぱなしにしていた薬物類などを全て片付けた。
さらに、鏡の前で髪が乱れていないのを確認すると、ベッドに戻ってきて、寝ている志穂の体を揺すった。
「しーちゃん!
しーちゃん!」
と…
志穂は、ほどなくして目を開き、側にいる洸平の姿をボーっと見つめていた。
だが、すぐに、自分が全裸だということに気付き、ハッとした顔をして起き上がった。
だが、体が重く、また、頭もクラクラして、思考がクリアになっていなかった。
「コウちゃん!
ワタシ…」
「おはよう、しーちゃん」
「な、何があったの?」
志穂は、慌てて胸を隠し、洸平に泣きそうな顔で質問した。
「全然覚えてない?」
「えっ…
覚えてない…」
「食事の時、二人でワイン飲んでて、しーちゃんが酔い潰れちゃって」
「…
そんなことが…
いや、何となく覚えてるような…」
「それで、俺がこの部屋に運んでね…
しーちゃんの部屋まで連れていければよかったんだけど、二階まではさすがにね…」
「えっ、そうだったの!?
ごめんなさい…
いい歳して、酔い潰れるなんて…
でも、なんでワタシ、裸なの?」
「やっぱり、全然覚えてないんだね。」
「どういうこと?」
「このベッドに運んで、寝かしつけようとしたところ、しーちゃんが起きてきて…
かなり酔ってたんだと思うんだけど…
抱いてって言って、俺に抱きついてきたんだ。」
「えっ、ウソ…」
「俺も最初はやめさせようとしたんだけど、離れてくれなくて…
服まで脱ぎ出して…
それでも強く拒否すればよかったんだけど、俺も男なわけで…
しーちゃんの魅力に負けちゃって、ついつい…」
「それで、したの?」
「うん…」
志穂は、唖然とした表情で、しばらく洸平を見つめていたが、ようやく状況を把握したのか、両手で顔を押さえて泣き出した。
声を上げながら…
洸平は傍に立ち、咥えタバコで、堕ちてしまった元生娘の姿を見つめていた。
また、悪い癖が出てしまった。
洸平は、少しだけ反省をしていたが、全く懲りていなかった。
前途ある佐野恭子の未来を奪っておきながら、またしても、罪もない志穂という女性を同じ目に遭わそうとしているのだ。
コイツも、シャブ漬けにして、ヤルだけヤッて、ヤクザに始末してもらおうか…
洸平の頭の中には、そのような考えが浮かんできたが、恭子捜索番組みたいなものをされてはかなわないと、急に考えを変えた。
洸平は、まず自らの服を拾って着て、身なりを整えた。
そして、志穂の周りに散乱した下着や服を綺麗に畳んで傍に置き、出しっぱなしにしていた薬物類などを全て片付けた。
さらに、鏡の前で髪が乱れていないのを確認すると、ベッドに戻ってきて、寝ている志穂の体を揺すった。
「しーちゃん!
しーちゃん!」
と…
志穂は、ほどなくして目を開き、側にいる洸平の姿をボーっと見つめていた。
だが、すぐに、自分が全裸だということに気付き、ハッとした顔をして起き上がった。
だが、体が重く、また、頭もクラクラして、思考がクリアになっていなかった。
「コウちゃん!
ワタシ…」
「おはよう、しーちゃん」
「な、何があったの?」
志穂は、慌てて胸を隠し、洸平に泣きそうな顔で質問した。
「全然覚えてない?」
「えっ…
覚えてない…」
「食事の時、二人でワイン飲んでて、しーちゃんが酔い潰れちゃって」
「…
そんなことが…
いや、何となく覚えてるような…」
「それで、俺がこの部屋に運んでね…
しーちゃんの部屋まで連れていければよかったんだけど、二階まではさすがにね…」
「えっ、そうだったの!?
ごめんなさい…
いい歳して、酔い潰れるなんて…
でも、なんでワタシ、裸なの?」
「やっぱり、全然覚えてないんだね。」
「どういうこと?」
「このベッドに運んで、寝かしつけようとしたところ、しーちゃんが起きてきて…
かなり酔ってたんだと思うんだけど…
抱いてって言って、俺に抱きついてきたんだ。」
「えっ、ウソ…」
「俺も最初はやめさせようとしたんだけど、離れてくれなくて…
服まで脱ぎ出して…
それでも強く拒否すればよかったんだけど、俺も男なわけで…
しーちゃんの魅力に負けちゃって、ついつい…」
「それで、したの?」
「うん…」
志穂は、唖然とした表情で、しばらく洸平を見つめていたが、ようやく状況を把握したのか、両手で顔を押さえて泣き出した。
声を上げながら…
2
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説


会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。


女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる