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返盃
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「久美子ちゃんがこの世界に入った話も聞きたいわ。
たしか、北新地のクラブで女性として働いているところをスカウトされたんだよね?」
あまりにも凄惨な手術話をした後に、話を振る友美子だったが、さすがにその後で話すのは…と、気が引ける久美子だった。
「北新地のクラブの話はウソなんです。」
「えっ、そうなの?」
「本当の事を言っちゃうとみんな引いちゃうから。」
久美子はそう断りを入れて、自分の話を友美子にした。
中学三年で父の借金のカタで売られ、去勢手術を受けさせられ、男でなくなってしまったこと。
女性ホルモンの投与を続けながら、男性相手に三年間売春をして、その間に約千人もの相手をして尻を掘られ続けた事。
偶然、京活の人間の目に留まり、京活ロマンポルノに出演し、それをきっかけに芸能界デビューをした事などを、淡々と話した。
友美子の凄惨な話の後では、全然大した事ない話だ…などと感じながら。
しかし、友美子は久美子の話を聞いて、唖然としていた。
ここまで悲惨な話はフィクションでもなかなかないレベルのもの
それなのに、久美子はいつも明るく、テレビでは本当に楽しそうにしている。
今もそのような影があるようには思えない。
「ちょっと待って。
そしたら、あなたはフツーの男子だったのに、強制的にタマ取られてニューハーフにされてしまったって事なの?」
「そうなりますかね」
「じゃあ、今も女性のように振る舞う事に苦痛を感じてるってこと?」
「それはないんですよ。
フツーに女の自分を受け入れられてますし、何なら今は女性としての生活が楽しくて、男にはもう戻りたくないっていうか、男の時のワタシってどんな思考だったかな?って、わかんなくなったりします。」
「久美子さん
あなた若いのに、そんな苦労をなさっていたのね。
ワタシ、あなたの事を誤解してたようです。
何の苦労もなく育ち、決意も何も出来てないアマチュアだと。」
「いえ、実際、そうなんですよ。
ワタシ、後天性のニューハーフだから、人と比べて何かがおかしいっていうか、足りないっていうか。
毎日反省の日々です。」
久美子は恥ずかしそうに言った。
「いえ、久美子さん
あなたとはこれからも仲良くやれそうだわ。
どうかよろしくお願いね。」
「友美子さん…
こちらこそ、よろしくお願いします。」
久美子は友美子に向かって、深々とお辞儀をした。
たしか、北新地のクラブで女性として働いているところをスカウトされたんだよね?」
あまりにも凄惨な手術話をした後に、話を振る友美子だったが、さすがにその後で話すのは…と、気が引ける久美子だった。
「北新地のクラブの話はウソなんです。」
「えっ、そうなの?」
「本当の事を言っちゃうとみんな引いちゃうから。」
久美子はそう断りを入れて、自分の話を友美子にした。
中学三年で父の借金のカタで売られ、去勢手術を受けさせられ、男でなくなってしまったこと。
女性ホルモンの投与を続けながら、男性相手に三年間売春をして、その間に約千人もの相手をして尻を掘られ続けた事。
偶然、京活の人間の目に留まり、京活ロマンポルノに出演し、それをきっかけに芸能界デビューをした事などを、淡々と話した。
友美子の凄惨な話の後では、全然大した事ない話だ…などと感じながら。
しかし、友美子は久美子の話を聞いて、唖然としていた。
ここまで悲惨な話はフィクションでもなかなかないレベルのもの
それなのに、久美子はいつも明るく、テレビでは本当に楽しそうにしている。
今もそのような影があるようには思えない。
「ちょっと待って。
そしたら、あなたはフツーの男子だったのに、強制的にタマ取られてニューハーフにされてしまったって事なの?」
「そうなりますかね」
「じゃあ、今も女性のように振る舞う事に苦痛を感じてるってこと?」
「それはないんですよ。
フツーに女の自分を受け入れられてますし、何なら今は女性としての生活が楽しくて、男にはもう戻りたくないっていうか、男の時のワタシってどんな思考だったかな?って、わかんなくなったりします。」
「久美子さん
あなた若いのに、そんな苦労をなさっていたのね。
ワタシ、あなたの事を誤解してたようです。
何の苦労もなく育ち、決意も何も出来てないアマチュアだと。」
「いえ、実際、そうなんですよ。
ワタシ、後天性のニューハーフだから、人と比べて何かがおかしいっていうか、足りないっていうか。
毎日反省の日々です。」
久美子は恥ずかしそうに言った。
「いえ、久美子さん
あなたとはこれからも仲良くやれそうだわ。
どうかよろしくお願いね。」
「友美子さん…
こちらこそ、よろしくお願いします。」
久美子は友美子に向かって、深々とお辞儀をした。
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