73 / 264
京活
しおりを挟む
「百恵さん
私があなたをスカウトしたいと言うたのは、ウチが手がけてる京活ロマンポルノへの出演です。」
「ポルノ?」
「そうです。
第二のカルーセル麻紀を探そうと思てまして、それも彼女よりも若くてもっと美人なレディーボーイをね。
そんな時にあなたの事を知り、運良く大野さんを通じてこうして会えたわけです。」
「ワタシがポルノに出るって事ですか?」
「そうです。」
「そんなん需要あるんですか?」
「勿論あります。」
「ホンマですか…信じられへんけど。」
「カルーセル麻紀は普通の映画にも出てますし、テレビでも人気者になってます。」
「あなたもウチのポルノを足掛かりにして、映画やテレビで活躍してほしいと思てるんです。
きっとあなたやったら人気者になれると思います。
どないでしょうか。」
「でも…
大野さん、ワタシがこの話を受けた方が大野さんは助かるんですか?」
「えっ、それは…」
「正直に言うて下さい。
ワタシが受ける事によって大野さんが助かるんやったら、この話を受けます。
そうでないんやったらお断りします。」
大野は百恵の言葉に、少し戸惑いながらも、正直な気持ちを言い始めた。
「ハッキリ言うて、おまえさんが受けてくれたらワシは助かる。
でも、そんな事は別に百恵が気にする事とちゃうねん。
ワシが助かるか助かれへんかなんてどうでもええ。
要は、百恵にそろそろ売春から足を洗うてもろて、違う世界で成功してほしいと思うてる。
こんな仕事いつまでも続けれるもんやなし、それやったら、芸能人になってスターになった方が、よっぽど幸せになれるんとちゃうかと思てな。
おまえのようなずば抜けた美しさを持ってたら、間違いなくスターになれる。
おまえはスポットライトの下を歩いていく資格がある、選ばれた人間なんや。」
「大野さん…」
「お前がスターになったら、どこにおるかわからへんお母さんにもきっと会える筈やし。
どうやろ?
考えてみいひんか?」
「…」
百恵はしばらく考えいたが、すぐに頷いた。
「大野さんがそう言うてくれるんやったら…
わかりました。
お受けします、村田さん」
百恵は決断した。
「そうですか、ありがとうございます!」
村田は安堵の表情を浮かべ、何度も頭を下げた。
その後、京活は契約するにあたり、大野にかなりの大金を支払ったらしい。
自分だけでなく、大野も多額の金を受け取った事を知り、百恵はホッとした。
私があなたをスカウトしたいと言うたのは、ウチが手がけてる京活ロマンポルノへの出演です。」
「ポルノ?」
「そうです。
第二のカルーセル麻紀を探そうと思てまして、それも彼女よりも若くてもっと美人なレディーボーイをね。
そんな時にあなたの事を知り、運良く大野さんを通じてこうして会えたわけです。」
「ワタシがポルノに出るって事ですか?」
「そうです。」
「そんなん需要あるんですか?」
「勿論あります。」
「ホンマですか…信じられへんけど。」
「カルーセル麻紀は普通の映画にも出てますし、テレビでも人気者になってます。」
「あなたもウチのポルノを足掛かりにして、映画やテレビで活躍してほしいと思てるんです。
きっとあなたやったら人気者になれると思います。
どないでしょうか。」
「でも…
大野さん、ワタシがこの話を受けた方が大野さんは助かるんですか?」
「えっ、それは…」
「正直に言うて下さい。
ワタシが受ける事によって大野さんが助かるんやったら、この話を受けます。
そうでないんやったらお断りします。」
大野は百恵の言葉に、少し戸惑いながらも、正直な気持ちを言い始めた。
「ハッキリ言うて、おまえさんが受けてくれたらワシは助かる。
でも、そんな事は別に百恵が気にする事とちゃうねん。
ワシが助かるか助かれへんかなんてどうでもええ。
要は、百恵にそろそろ売春から足を洗うてもろて、違う世界で成功してほしいと思うてる。
こんな仕事いつまでも続けれるもんやなし、それやったら、芸能人になってスターになった方が、よっぽど幸せになれるんとちゃうかと思てな。
おまえのようなずば抜けた美しさを持ってたら、間違いなくスターになれる。
おまえはスポットライトの下を歩いていく資格がある、選ばれた人間なんや。」
「大野さん…」
「お前がスターになったら、どこにおるかわからへんお母さんにもきっと会える筈やし。
どうやろ?
考えてみいひんか?」
「…」
百恵はしばらく考えいたが、すぐに頷いた。
「大野さんがそう言うてくれるんやったら…
わかりました。
お受けします、村田さん」
百恵は決断した。
「そうですか、ありがとうございます!」
村田は安堵の表情を浮かべ、何度も頭を下げた。
その後、京活は契約するにあたり、大野にかなりの大金を支払ったらしい。
自分だけでなく、大野も多額の金を受け取った事を知り、百恵はホッとした。
15
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説



会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
乙男女じぇねれーしょん
ムラハチ
青春
見知らぬ街でセーラー服を着るはめになったほぼニートのおじさんが、『乙男女《おつとめ》じぇねれーしょん』というアイドルグループに加入し、神戸を舞台に事件に巻き込まれながらトップアイドルを目指す青春群像劇! 怪しいおじさん達の周りで巻き起こる少女誘拐事件、そして消えた3億円の行方は……。
小説家になろうは現在休止中。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる