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太陽
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家に帰ってくると、ワタシはまだ途中だった引越しの荷物を片付けたりして時間を過ごした。
賢太もヒマを持て余していたのか、ワタシの部屋にやってきて、重い物とかを運んでくれた。
元々男なのに、そういう時ばかり女ヅラすんじゃねえっていう声が聞こえそうだけど…
これはホントの話なんだけど、ワタシの体力っていうか、筋力がめちゃくちゃ落ちてて、以前に比べて重い物が持てなくなってるの。
女性への性転換と女性ホルモンの投与により、筋力が落ちてしまい、腕なんかは筋肉が全部皮下脂肪に変わってしまった。
そういう作用により、全身が丸みを帯びて、女の子らしい体に見えるようになるんだよね。
「この箱はどこに置いといたらええ?」
「ありがとう賢太
クローゼットの前に置いといて。」
「おう」
賢太は、箱を足下に置いた。
その衝撃で、段ボール箱のフタが開き、中の荷物が丸見えになった。
中にはブラジャーやパンティなどの下着を中心としたものが入っており、賢太はすぐに視線を逸らした。
「あ、ごめん
見苦しいものを見せたね。」
「いや、そんな事ないけど。
女物のパンツって小さすぎんか?
俺、いつも思うんじゃけど。」
「そうだね。
ワタシも男だった時はそう思ってたけど、アソコが無くなって、履いてみると…理に適ってるというか…
まあ、もう慣れたわ。」
「そうなんか。
お前、適応能力ハンパねえな。」
「諦めの境地に達する能力って感じだよ…」
ワタシが話をやめて携帯を手にしたので、賢太は不思議そうにしていたが
「ひょっとして?」
「そう。
楓悟からだわ。」
「アイツ、ストーカー気質があるな。
もう何回送ってきてんだよ。」
「六回目だよ。
まだ二時間くらいだよね?
バス停で別れてから。」
「もう既読スルーにしろよ。
キリがないぞ。」
「でも、あの子
なんか性格が素直っていうか、可愛いとこあるよね?」
「んなことねえよ。
ただの非モテだって。
俺も他人の事言えんけど。」
賢太はそう言って、また箱を運び始めた。
それからしばらく手伝ってもらい、かなり片付いた。
これでスムーズに生活していける。
ホッと一息ついたところで、叔母さんが帰ってきて、すぐにご飯の支度を始めた。
女の人って本当に忙しそう。
ご飯が出来上がる頃には、叔父さんも帰ってきて、五人揃っての食事の時間となった。
「お母さん、無事にお家に着いたかな?」
叔母さんは、ワタシにご飯をよそい、お茶碗をワタシに手渡しながら言った。
「さっきメールがあって、無事に着いたそうです。」
「それは良かった。」
何気ない会話だけど、この家の人はあんまりこちらが気をつかうような事もなく、リラックスできる環境を提供してくれる。
ありがたいことです。
賢太もヒマを持て余していたのか、ワタシの部屋にやってきて、重い物とかを運んでくれた。
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女性への性転換と女性ホルモンの投与により、筋力が落ちてしまい、腕なんかは筋肉が全部皮下脂肪に変わってしまった。
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「この箱はどこに置いといたらええ?」
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クローゼットの前に置いといて。」
「おう」
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その衝撃で、段ボール箱のフタが開き、中の荷物が丸見えになった。
中にはブラジャーやパンティなどの下着を中心としたものが入っており、賢太はすぐに視線を逸らした。
「あ、ごめん
見苦しいものを見せたね。」
「いや、そんな事ないけど。
女物のパンツって小さすぎんか?
俺、いつも思うんじゃけど。」
「そうだね。
ワタシも男だった時はそう思ってたけど、アソコが無くなって、履いてみると…理に適ってるというか…
まあ、もう慣れたわ。」
「そうなんか。
お前、適応能力ハンパねえな。」
「諦めの境地に達する能力って感じだよ…」
ワタシが話をやめて携帯を手にしたので、賢太は不思議そうにしていたが
「ひょっとして?」
「そう。
楓悟からだわ。」
「アイツ、ストーカー気質があるな。
もう何回送ってきてんだよ。」
「六回目だよ。
まだ二時間くらいだよね?
バス停で別れてから。」
「もう既読スルーにしろよ。
キリがないぞ。」
「でも、あの子
なんか性格が素直っていうか、可愛いとこあるよね?」
「んなことねえよ。
ただの非モテだって。
俺も他人の事言えんけど。」
賢太はそう言って、また箱を運び始めた。
それからしばらく手伝ってもらい、かなり片付いた。
これでスムーズに生活していける。
ホッと一息ついたところで、叔母さんが帰ってきて、すぐにご飯の支度を始めた。
女の人って本当に忙しそう。
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「お母さん、無事にお家に着いたかな?」
叔母さんは、ワタシにご飯をよそい、お茶碗をワタシに手渡しながら言った。
「さっきメールがあって、無事に着いたそうです。」
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ありがたいことです。
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