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顔合わせ

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叔父さんと叔母さんが帰ってきて、平松家が勢揃いした。

平松雄太 お母さんの兄にあたり、この家の主人であり、長男である。

平松由里 その奥さんで、職場で知り合い結婚。今も同じ会社で働いている


平松賢太 その息子でワタシの従兄弟にあたる。同い年の高三


平松歩美 おばあちゃん。お母さんの実母にあたる。


「お義姉さん
本当にご迷惑をおかけするんですけど、雫をよろしくお願いします。」


晩御飯を食べる前、お母さんが改めて叔母さんにそう言って頭を下げた。


「何言ってるのよ、りっちゃん
そんな事思わないで。

雫ちゃんも、自分の家だと思って遠慮なんてしないでね。」


「ありがとうございます。」


ワタシは頭をぺこりと下げた。


叔母さんはワタシの姿を見ても驚くような様子もなく、すんなり受け入れてくれた。

叔父さんは絶句してたけど。


「あ、オカン
雫がなあ、バイトか何かしたい言うんやけど、何かないかな?」

賢太はワタシが言っていた話を叔母さんにした。

「えっ、バイト?」


叔母さんはワタシの方を見て言った。


「はい。
通信制の高校を卒業するまではアルバイトしたいって思ってるんです。

まだ女として生きる自信も全然ないんですけど、外の世界に触れた方が早く適応していけるんじゃないかって。」


「へえ、偉いわね。

ねえ、あなた
ウチの店で働いてもらうのはどう?」


叔母さんは叔父さんの方を見て言った。


「あ、そうじゃな。

翔太…いや、ごめん
雫ちゃん

おじさんとおばさんは、ここからすぐ近くのスーパーの社員でね。

本社は岡町の方にあるんじゃが、働いてる店は歩いていける距離にあるんだ。

多分、売場かショップかでバイトを募集してたと思うから、そこで働いてみるのはどうかな?」


「ありがとうございます。
是非、お願いします。」


「わかった。

じゃあ明日、早速聞いとくから。」


叔父さんはワタシの頼みを快く聞き入れてくれた。

ワタシの岡山移住計画は順調なスタートを切れた…と言えよう

うーん、まだわかんないけど。
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