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広野さんは、ワタシとお母さんにこれからどうやってすごしていくかを、丁寧に教えてくれた。
お母さんは全部メモに取り、一々頷いた。
「それと、翔太クンの場合、あまりにも特殊なパターンで性転換したから、戸籍の性別変更もスムーズに認められると思います。
性別だけでなく、名前の変更もする事になるだろうから、その辺の事も頭に入れといて。」
「名前…ですか」
「そう。
そんな容姿で翔太って名前で生きてくのはしんどいでしょ?」
「ええ。それはまあ…」
「あ、そうだ
私がこの子がお腹にいるとき、まだ男の子か女の子かわからない時期だったんですけど…
主人と、女の子だったらいいねって話しながら、色々名前を考えてたんです。
そのとき考えてた名前を翔ちゃんに付けてもらおうかな」
ちぇっ、ノリノリやん
お母さん…
「その辺は任せるわ。
自分では何も思いつかないし、考えたくないから。」
俺がそう言うと、広野さんは困ったような顔をして笑った。
「あ、あと、学校はどうしてる?
まだ休んでる時期だと思うけど。」
「はい。
行ってません…
だいぶアソコの状態も落ち着いてきたし、ダイレーションの問題はあるけど、体育とかしなければ授業くらいは受けられると思うんですけど…
こんな姿で行きたくないっていうか…」
「そっか
でも、ずっと家にいるわけにもいかないしね。」
「うーん…
やっぱり復帰は考えられないです。」
「じゃあさあ、これは一つの選択肢としてら考えて欲しいんだけど
通信制の高校ってのがあって、この先どうしても今の学校に通うのがイヤなら、そういうのもアリなんじゃないかなあ。
あくまでも選択肢の一つってだけで、そうしろとは言わないけど。
逃げ道があった方が気持ちがラクでしょ?」
「通信制の…」
そういう手もあったか。
広野さんて、本当にすごい
色んなアドバイスくれて、そのどれもがワタシやお母さんにとって目から鱗の話ばかりで。
話を聞けば聞くほど、心が軽くなっていくようだ。
もう済んでしまった事をとやかく言っても仕方ないし、これからの人生をより良く生きていくには、割り切って色んな事を受け入れていかなければならない。
今はそんな心境でいる。
お母さんは全部メモに取り、一々頷いた。
「それと、翔太クンの場合、あまりにも特殊なパターンで性転換したから、戸籍の性別変更もスムーズに認められると思います。
性別だけでなく、名前の変更もする事になるだろうから、その辺の事も頭に入れといて。」
「名前…ですか」
「そう。
そんな容姿で翔太って名前で生きてくのはしんどいでしょ?」
「ええ。それはまあ…」
「あ、そうだ
私がこの子がお腹にいるとき、まだ男の子か女の子かわからない時期だったんですけど…
主人と、女の子だったらいいねって話しながら、色々名前を考えてたんです。
そのとき考えてた名前を翔ちゃんに付けてもらおうかな」
ちぇっ、ノリノリやん
お母さん…
「その辺は任せるわ。
自分では何も思いつかないし、考えたくないから。」
俺がそう言うと、広野さんは困ったような顔をして笑った。
「あ、あと、学校はどうしてる?
まだ休んでる時期だと思うけど。」
「はい。
行ってません…
だいぶアソコの状態も落ち着いてきたし、ダイレーションの問題はあるけど、体育とかしなければ授業くらいは受けられると思うんですけど…
こんな姿で行きたくないっていうか…」
「そっか
でも、ずっと家にいるわけにもいかないしね。」
「うーん…
やっぱり復帰は考えられないです。」
「じゃあさあ、これは一つの選択肢としてら考えて欲しいんだけど
通信制の高校ってのがあって、この先どうしても今の学校に通うのがイヤなら、そういうのもアリなんじゃないかなあ。
あくまでも選択肢の一つってだけで、そうしろとは言わないけど。
逃げ道があった方が気持ちがラクでしょ?」
「通信制の…」
そういう手もあったか。
広野さんて、本当にすごい
色んなアドバイスくれて、そのどれもがワタシやお母さんにとって目から鱗の話ばかりで。
話を聞けば聞くほど、心が軽くなっていくようだ。
もう済んでしまった事をとやかく言っても仕方ないし、これからの人生をより良く生きていくには、割り切って色んな事を受け入れていかなければならない。
今はそんな心境でいる。
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