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鬱
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「ところで、先輩
今度の合コンの相手の方達って、どんな?」
遥が質問すると、沙耶香は頷き
「コレが最後だからね、今回は力を入れたわよ。」
「えっ、そうなんですか」
「外資系の会社で働く三人
職種は内緒にしとくね。
当日のお楽しみ。
英語ペラペラ、給料は日本の会社とは桁違い。
どう?」
「それは、スゴイです。
でも、そんなスゴイ人達とどうやってお知り合いになったんですか。」
「ツテは色々あるのよ。
樋谷さんのために使いたくなかっただけで。
だって、悪印象を与えてしまったら、今後の関係性にも影響するし。」
「さすがですね。」
「でも、樋谷さんに行かずに、また遥ちゃんが気に入られちゃったら、それはそれでマズイよね。
いや、前回と違って、もう人妻になるのが決まってるしね。」
「まだ、何があるかわかりませんけど、先の事は。」
「心配性だね、相変わらず。」
彩は、大笑いした。
「ワタシ、自分に自信がなくて…
どれだけ好きだって言ってもらっても、上手くいく自身もないし…」
「あのさあ、遥ちゃんて、ワタシから見たらもう完璧なのよ。
美人だし、性格も素直で可愛らしいし、男の人はもちろん、女の人も好きになる要素を沢山持ってるの。
だから、自信を持って生きるべきだと思うけどなあ。」
彩がそう言うのは無理もなかった。
外見、中身を見ても、どこにも非の打ち所がない女性
それが遥だった。
だが、遥は男である。
心は女性で、体もほぼ女性であるが、去勢しているとはいえ、男性器が付いていて、戸籍の性別変更も出来ていない。
この事実がある限り、遥は自分に自信など持てないのだ。
いや、たとえ、性別変更をして、法的に女性だと認められたとしても、やはり遥は、自信を持つ事が出来ないだろう。
好きな男性と繋がる事もできなければ、妊娠する事も出来ない。
いくら心が女だといっても、本物の女性の心理状態を知る事はできない。
ひょっとしたら、自分の心というのは、女になりたい男の心理状態ではないのか?
そんな疑問が湧いてくる。
彩の励ましを受けても、遥の心は決して晴れることはなかった。
今度の合コンの相手の方達って、どんな?」
遥が質問すると、沙耶香は頷き
「コレが最後だからね、今回は力を入れたわよ。」
「えっ、そうなんですか」
「外資系の会社で働く三人
職種は内緒にしとくね。
当日のお楽しみ。
英語ペラペラ、給料は日本の会社とは桁違い。
どう?」
「それは、スゴイです。
でも、そんなスゴイ人達とどうやってお知り合いになったんですか。」
「ツテは色々あるのよ。
樋谷さんのために使いたくなかっただけで。
だって、悪印象を与えてしまったら、今後の関係性にも影響するし。」
「さすがですね。」
「でも、樋谷さんに行かずに、また遥ちゃんが気に入られちゃったら、それはそれでマズイよね。
いや、前回と違って、もう人妻になるのが決まってるしね。」
「まだ、何があるかわかりませんけど、先の事は。」
「心配性だね、相変わらず。」
彩は、大笑いした。
「ワタシ、自分に自信がなくて…
どれだけ好きだって言ってもらっても、上手くいく自身もないし…」
「あのさあ、遥ちゃんて、ワタシから見たらもう完璧なのよ。
美人だし、性格も素直で可愛らしいし、男の人はもちろん、女の人も好きになる要素を沢山持ってるの。
だから、自信を持って生きるべきだと思うけどなあ。」
彩がそう言うのは無理もなかった。
外見、中身を見ても、どこにも非の打ち所がない女性
それが遥だった。
だが、遥は男である。
心は女性で、体もほぼ女性であるが、去勢しているとはいえ、男性器が付いていて、戸籍の性別変更も出来ていない。
この事実がある限り、遥は自分に自信など持てないのだ。
いや、たとえ、性別変更をして、法的に女性だと認められたとしても、やはり遥は、自信を持つ事が出来ないだろう。
好きな男性と繋がる事もできなければ、妊娠する事も出来ない。
いくら心が女だといっても、本物の女性の心理状態を知る事はできない。
ひょっとしたら、自分の心というのは、女になりたい男の心理状態ではないのか?
そんな疑問が湧いてくる。
彩の励ましを受けても、遥の心は決して晴れることはなかった。
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