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「ねえ、お母さん」
「えっ、何?」
「寂しくない?」
「どうしたのよ、急に」
遥の言葉に、奈津子はコーヒーを飲むのをやめて、少し驚いた顔をした。
「ワタシが東京に出ちゃってからずっと一人じゃない?
だから…
寂しい思いさせてるなあって思っただけ。」
「私もまだそんな年齢じゃないし、働いてもいるしね。
毎日が忙しくて寂しがってるヒマもないわ。」
奈津子は笑ってそう答えた。
「もし…
もしもの話だよ
ワタシが東京で一緒に住もうって言ったら、どうする?」
「えっ、東京で?」
「うん」
「それはムリよ。
私は田舎でのんびり育った口だし、今さら都会で暮らしても、絶対に馴染めないと思うのよね。」
「そっかあ」
「どうしたのよ、そんな事言って。」
「ごめんなさい。
一人息子なのに、何か申し訳ないなあって思っただけ。」
「自分で息子って言わないの。
娘でしょ?」
「ワタシの口から娘って言うのも、なんかあつかましいかなって」
遥は照れながら頭を掻いた。
「遥が幸せに暮らしてくれたら私は何も要らないし、寂しくなんて思わないよ。
こうやってお正月とかお盆に顔見れたら、それでええから。」
奈津子はそう言って笑った。
「ねえ、お母さん
ワタシね、男だった時からお母さんにもっと甘えたいって思ってたの。
母と娘ですごく仲の良い人がいるじゃん?
あーいう関係にすごく憧れてたの。
でも、あの頃にそんな素振りを見せたら、ただのマザコンだし…
一応容姿もこんなことになったんで、これからはそういう関係になってもいい?」
「勿論よ。
私は遥の事、もうフツーに娘やと思ってるし。」
「ありがとう」
「じゃあ、今日は一緒にお風呂でも入る?
背中流してもらおうかな。」
「えっ…」
「冗談よ」
奈津子はそう言うと、声を出して笑った。
「もう、本気にしちゃったじゃない
焦ったあ…」
「でも、遥の体がどんな風になってるのか、少し気になっててね。」
「…
そうだね
一度も見せた事ないもんね。
今お付き合いしてるカレだけかな
見たのは…
お部屋は暗くしたけどね。」
遥は恥ずかしそうに言った。
「えっ、何?」
「寂しくない?」
「どうしたのよ、急に」
遥の言葉に、奈津子はコーヒーを飲むのをやめて、少し驚いた顔をした。
「ワタシが東京に出ちゃってからずっと一人じゃない?
だから…
寂しい思いさせてるなあって思っただけ。」
「私もまだそんな年齢じゃないし、働いてもいるしね。
毎日が忙しくて寂しがってるヒマもないわ。」
奈津子は笑ってそう答えた。
「もし…
もしもの話だよ
ワタシが東京で一緒に住もうって言ったら、どうする?」
「えっ、東京で?」
「うん」
「それはムリよ。
私は田舎でのんびり育った口だし、今さら都会で暮らしても、絶対に馴染めないと思うのよね。」
「そっかあ」
「どうしたのよ、そんな事言って。」
「ごめんなさい。
一人息子なのに、何か申し訳ないなあって思っただけ。」
「自分で息子って言わないの。
娘でしょ?」
「ワタシの口から娘って言うのも、なんかあつかましいかなって」
遥は照れながら頭を掻いた。
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こうやってお正月とかお盆に顔見れたら、それでええから。」
奈津子はそう言って笑った。
「ねえ、お母さん
ワタシね、男だった時からお母さんにもっと甘えたいって思ってたの。
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でも、あの頃にそんな素振りを見せたら、ただのマザコンだし…
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「勿論よ。
私は遥の事、もうフツーに娘やと思ってるし。」
「ありがとう」
「じゃあ、今日は一緒にお風呂でも入る?
背中流してもらおうかな。」
「えっ…」
「冗談よ」
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「もう、本気にしちゃったじゃない
焦ったあ…」
「でも、遥の体がどんな風になってるのか、少し気になっててね。」
「…
そうだね
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