pretty preschool teacher

フロイライン

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些細なハナシ

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「俺、自分の事をかなり過信してた部分があったんだ。

俺は出来るヤツだとか、頭がいいとか…」


「実際そうじゃん。
じゃないと広大なんて行けんよ」


「いや、井の中の蛙とは俺みたいな奴のことを言うんじゃ。

実際、広大なんて行かんと東大に入ろうと思うっとったし。」


「そうなん?」


「ああ。
高校に入るまでは、その気でおった。」


「…」


「でも、高校に入ったら、俺みたいなレベルの奴は掃いて捨てるほどいて、上には上がおるいうのがようわかった。」


「あそこは県内の天才達が集まるからね。」


「それでも、俺はまだモチベーションを保ってたから、ここから浮上してやるぞって心に誓って必死に勉強を頑張ったんだ。
でも、上位にいる奴らの上に立つことは、三年間一度も出来ずに終わってしまった。

俺は、勝てると思ってた自分が恥ずかしくなり、夢見る事を諦めたんだ。

結局広大に進んだ俺は、勝負は働き出してからっていう結論に達し、とにかく少しでも良いところで働こうと心に誓った。」


「うんうん」


「だけど、現実はそう甘くはなかった。

広島市内のまあ一流と呼ばれる会社に入ったものの…

詳しいことはまた思いだしてしまうけぇ、話したくないけど、結局は就職しても上手くいかんかった。
ただ、それだけの事なんじゃ。」


「そうなん…」


「俺も、このままじゃいけんのはようわかとるんじゃ。

でも、みんな、口に出さんでも心の中じゃあ、俺をバカにしとると思うようになって…

なんか知らんけど、怖なって、外に出れんようになってしもたんじゃ」


秀才と呼ばれ、周りから一目置かれて育ってきた瑛太は、挫折してからの奮起という気概が出なかったのだろう…

遥はそう思い、肩を落としてベッドに腰掛けたままの瑛太を見つめた。


「瑛太
ワタシからは偉そうに頑張れとか、負けるなとは気安く言えんけど…
ワタシはアンタのこと友達やと思うてるけぇ

また電話してきてよ。

こっちからもするし」


「え、ああ

ありがとう」


「電話番号知ってたっけ?」


「いや、知らん」


「じゃあ交換しよ。」


遥は携帯を取り出し、瑛太と連絡先の交換をした。


「それじゃあ、ワタシ行くね。

中に入れてくれてありがとう。」



「いや、こっちの方こそ…

来てくれたんがお前でよかったわ。」


瑛太は少しだけ口元を綻ばせ、遥に言った、

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