pretty preschool teacher

フロイライン

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persistent invitation

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「じゃあ、これだけお願いしてもいい?」

なかなか諦めない平嶋は間髪入れず、様々な角度から遥に話をした。

「なんですか?」


「この前はオープンチャットにしたじゃん。
パスワードもらって入る方式に。


今日せっかく再会できたんだから、LINEの交換てしてもらえないかなあ。」


「えーっ、それも樋谷さんにバレたらタダで済まないと思うし、どうしよう」


「携帯まで覗かれたりしないよ、そんな事したられっきとした犯罪行為だよ。」


平嶋の強い押しに負けて、遥はライン交換に応じた。

なんとか最低限のノルマを達成した平嶋は、その後も遥と話をしたが、二人で席に座っていた一時間半の間、一切パソコンを開かず、ただ、一生懸命遥とのトークに時間を費やした。


「平嶋さん、そろそろワタシ帰りますね。」


「うん、ごめんね
引き留めて長居させちゃって。」


「いえ

ケーキご馳走様です。
美味しかったです。」


「それはよかった。

じゃあ、またLINEに送ってもいいかな?」


平嶋がそう言うと、遥は返事をせず、その代わりに少し笑みを浮かべ、去っていった。



(可愛いすぎるやろ…)

平嶋は遥の後ろ姿を目で追いながら、心の中で呟いた。





店を後にした遥は、せっかくここまで電車に乗って来たのだからと、地下街に降りて服を見たり、雑貨屋を回ったりして、夕方になってようやく家に戻った。


遥にとってこういう休日のすごし方は、ごくありふれたもので、今日が特別というわけではなかった。

平嶋から友達が多く見えると言われたが、実際は非常に少なかった。
それは遥自身がニューハーフという特別な存在で、男だという事を隠して生活していることに起因していた。

その結果、男とも女とも付き合い辛くなり、気の許せる友人がほとんどいない状態が続いていたのだ。

男では凛太郎、大輝の同居人コンビ
女では大学の先輩で、幼稚園でも一緒に働いている紀藤彩のみが親しい付き合いをしていると言えた。

ただし、自分と同じ境遇のニューハーフの友人は病院で知り合ったりして、その内の一人は、親友と呼べるくらいの関係となっていた。
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