Ｗ-score

Lesson6

大失敗に終わるところを、まさかの新人、新開優斗に救われた香菜子は、何とか無事にプレゼンを終える事ができた。


「新開君、さっきはありがとう。
本当に助かったわ。」

香菜子はホッとした表情で、優斗に言うと、到着したエレベーターに乗り込んだ。


「いえ、復旧出来てよかったです。」


「パニクってしまって、私

結局何が悪かったの？」


「あー

パワポ 画面 のスライドショータブで、モニターが 発表者ツールを使用するのチェックがオンになってないんじゃないかと思ったんですけど、やっぱりチェックされてなかったんで。」


「そうだったの？

私一人だったら全然無理だったわ。
ありがとうね」


「役に立てて嬉しいです。

それと、部長
プレゼンする姿がめっちゃカッコよかったです。」


優斗はそう言って笑った。


「…」

香菜子は後ろから何かでぶん殴られたような衝撃を受けた。

何故なら、優斗の笑顔があまりにも素敵すぎたからだった。

キレイな顔をした男性が好みの香菜子は、優斗のルックスの良さに感心していた。
しかし、若過ぎたことと、仕事に対する姿勢から、印象が悪かった。

しかし、間近であらためて見ると、アイドルとして活動していてもおかしくないくらいの美貌をしているのがわかった。

さらに、窮地を救う白馬の王子様的なシチュエーションも相まって、香菜子は年甲斐もなくこの若者にキュンキュンしてしまったのだった。