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Lesson8
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「失礼します。」
香菜子は一礼して社長室に入った。
「山本君
まあ座りたまえよ。
ところで何なんだ?話って」
「いえ、あの
新開君の事なんですけど。」
「新開君?
また何か粗相でもしたのか?」
「いえ、そういうわけじゃなくて。
先日、コサインにプレゼンに行った時、大丈夫かなって心配してたんですが、逆に私のピンチを彼に救ってもらって。」
「それは、本当か?
君が助けられるなんて、珍しいじゃないか。
しかも新人に。」
「ええ。
彼、対応力がすごくあると思うんです。
もし、よろしければ私の元で学ばせたいなって。」
「山本君
キミがそういう事を言うの、初めて聞いたような気がする。
キミをそこまで思わせるとは、新開君もなかなかのもんだ。」
田中は、そう言うと、豪快に笑った。
「いかがでしょうか。」
「山本君がそう言ってくれるのは私も嬉しいよ。
だが、今の時代、若者の扱いってやつが本当に難しくてねえ。
あまり期待をかけすぎるのも良くないんじゃないか。」
「それは、たしかに…」
「わかった。
すまんが、新開君を呼んでくれないか。」
田中は優斗の意思を確認すべく、社長室に連れてくるように言ったのだった。
香菜子は、社長室の電話を使って内線で優斗を呼び出した。
しばらくすると、優斗がドアを二回ノックして入ってきた。
香菜子は、ノックの回数に敏感に反応したが、社長の前だったので何も言わずにいた。
「新開君、いきなり呼び出してすまんね。」
「いえ。
何ですか?」
「話というのは他でもないんだが…
キミは今、西川課長の下で仕事を覚えるために頑張ってるんだが、ここにいる山本部長がねえ、君を直接指導したいと言っていてね。
どうだろう
新開君にその気はあるかね?」
田中は、現代っ子に対してだからというわけではないが、あくまでも命令ではなくお願いという形で、優斗に意思確認をした。
対する優斗は、香菜子の下で働くという事に、一瞬意外だという顔をし、隣にいる香菜子の方に視線をやった。
だが、すぐに
「はい。わかりました。」
と、キッパリと答えた。
香菜子は一礼して社長室に入った。
「山本君
まあ座りたまえよ。
ところで何なんだ?話って」
「いえ、あの
新開君の事なんですけど。」
「新開君?
また何か粗相でもしたのか?」
「いえ、そういうわけじゃなくて。
先日、コサインにプレゼンに行った時、大丈夫かなって心配してたんですが、逆に私のピンチを彼に救ってもらって。」
「それは、本当か?
君が助けられるなんて、珍しいじゃないか。
しかも新人に。」
「ええ。
彼、対応力がすごくあると思うんです。
もし、よろしければ私の元で学ばせたいなって。」
「山本君
キミがそういう事を言うの、初めて聞いたような気がする。
キミをそこまで思わせるとは、新開君もなかなかのもんだ。」
田中は、そう言うと、豪快に笑った。
「いかがでしょうか。」
「山本君がそう言ってくれるのは私も嬉しいよ。
だが、今の時代、若者の扱いってやつが本当に難しくてねえ。
あまり期待をかけすぎるのも良くないんじゃないか。」
「それは、たしかに…」
「わかった。
すまんが、新開君を呼んでくれないか。」
田中は優斗の意思を確認すべく、社長室に連れてくるように言ったのだった。
香菜子は、社長室の電話を使って内線で優斗を呼び出した。
しばらくすると、優斗がドアを二回ノックして入ってきた。
香菜子は、ノックの回数に敏感に反応したが、社長の前だったので何も言わずにいた。
「新開君、いきなり呼び出してすまんね。」
「いえ。
何ですか?」
「話というのは他でもないんだが…
キミは今、西川課長の下で仕事を覚えるために頑張ってるんだが、ここにいる山本部長がねえ、君を直接指導したいと言っていてね。
どうだろう
新開君にその気はあるかね?」
田中は、現代っ子に対してだからというわけではないが、あくまでも命令ではなくお願いという形で、優斗に意思確認をした。
対する優斗は、香菜子の下で働くという事に、一瞬意外だという顔をし、隣にいる香菜子の方に視線をやった。
だが、すぐに
「はい。わかりました。」
と、キッパリと答えた。
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