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解放
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「おい、レイ
この短期間で一体何があった!?」
零が学校に着くなり、海斗が近づいてきて大きな声を上げた。
「ちょっと、何よ?
大声出すなって。」
「じゃあ、聞くけど
お前、整形しただろ?」
「えっ?」
「休み利用してさあ。」
「韓国かよ。
そんなのしてないわ。」
「いや、怪しい。
どっかイジってる。」
「してねーって、マジで。
タマだけだよ、手術したのは。」
「えっ、タマ?」
「うん。」
「キンタマか?」
「そう…」
「お前、なんてことを…」
「だって、ワタシには必要ないもん。
タマがあると、これから益々男っぽくなっていくだけだしね。
まあ、タマ取ったせいで、顔つきとかが柔和になったのが、整形疑惑を招いたのかなあ。」
「お前やるなあ。」
海斗は、感心したのか、呆れたのか、区別のつかないような表情を浮かべた。
「おーい、お前ら、体育館集合だぞー」
時間になり、ゾロゾロと移動する生徒たちの中で、澤井が二人に向かって声をかけた。
「あー、そっか
校長のつまらん話があるんだった。
夏休みの登校日は必ずそうなる。」
海斗はダルそうに立ち上がり、全校集会に出るために零と共に教室を出た。
「戦争のない平和な世の中は、素晴らしいって事よ。」
零は、愚痴る海斗を窘めた。
「お前、護憲派か?」
「何よ、それ?
ワタシが言いたいのは、戦争になったら大変だって言いたいだけ。
ワタシのお婆ちゃんのお婆ちゃんとか、いっぱい死んじゃったのよ。
まあ、戦争で死んだわけじゃないけど。」
「なるほどな。
まあ、危ない目に遭わないに越した事はない。」
そんな話をしながら体育館に着いた二人は、中に入っていった。
男子校なのに、一人だけスカートの零は、とにかく目立ち、事情を知らない他の学年の生徒たちは、零を見てコソコソと話した。
零は、お構いなしで、自分のクラスの列に向かったが、ふと前を見て、海斗に話しかけた。
「ねえ、あそこに立ってる外人は誰?」
二人の視線の先には、ガタイのいいスーツ姿の外人の男性が立っていた。
「ああ、アレはアンドリュー先生じゃん。
英会話の。」
「アンドリュー?
ケントはどうしたのよ、ケントは。」
「知らなかった?
おまえ、休みがちだからなあ。
ケント先生はアメリカに帰っちゃったよ。
夏休みのちょっと前に、あのアンドリュー先生が着任したんだよ。
たしか、同じくアメリカ人らしいよ。」
「へえ、そうなんだ。
知らんかった。」
零はそう言って、アンドリューを見つめていたが、アンドリューの方も、零の方をチラッと見た。
「こんなカッコしてたら、見るわなあ」
零は、笑いながら列に並んだのだった。
この短期間で一体何があった!?」
零が学校に着くなり、海斗が近づいてきて大きな声を上げた。
「ちょっと、何よ?
大声出すなって。」
「じゃあ、聞くけど
お前、整形しただろ?」
「えっ?」
「休み利用してさあ。」
「韓国かよ。
そんなのしてないわ。」
「いや、怪しい。
どっかイジってる。」
「してねーって、マジで。
タマだけだよ、手術したのは。」
「えっ、タマ?」
「うん。」
「キンタマか?」
「そう…」
「お前、なんてことを…」
「だって、ワタシには必要ないもん。
タマがあると、これから益々男っぽくなっていくだけだしね。
まあ、タマ取ったせいで、顔つきとかが柔和になったのが、整形疑惑を招いたのかなあ。」
「お前やるなあ。」
海斗は、感心したのか、呆れたのか、区別のつかないような表情を浮かべた。
「おーい、お前ら、体育館集合だぞー」
時間になり、ゾロゾロと移動する生徒たちの中で、澤井が二人に向かって声をかけた。
「あー、そっか
校長のつまらん話があるんだった。
夏休みの登校日は必ずそうなる。」
海斗はダルそうに立ち上がり、全校集会に出るために零と共に教室を出た。
「戦争のない平和な世の中は、素晴らしいって事よ。」
零は、愚痴る海斗を窘めた。
「お前、護憲派か?」
「何よ、それ?
ワタシが言いたいのは、戦争になったら大変だって言いたいだけ。
ワタシのお婆ちゃんのお婆ちゃんとか、いっぱい死んじゃったのよ。
まあ、戦争で死んだわけじゃないけど。」
「なるほどな。
まあ、危ない目に遭わないに越した事はない。」
そんな話をしながら体育館に着いた二人は、中に入っていった。
男子校なのに、一人だけスカートの零は、とにかく目立ち、事情を知らない他の学年の生徒たちは、零を見てコソコソと話した。
零は、お構いなしで、自分のクラスの列に向かったが、ふと前を見て、海斗に話しかけた。
「ねえ、あそこに立ってる外人は誰?」
二人の視線の先には、ガタイのいいスーツ姿の外人の男性が立っていた。
「ああ、アレはアンドリュー先生じゃん。
英会話の。」
「アンドリュー?
ケントはどうしたのよ、ケントは。」
「知らなかった?
おまえ、休みがちだからなあ。
ケント先生はアメリカに帰っちゃったよ。
夏休みのちょっと前に、あのアンドリュー先生が着任したんだよ。
たしか、同じくアメリカ人らしいよ。」
「へえ、そうなんだ。
知らんかった。」
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零は、笑いながら列に並んだのだった。
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