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嬉しい悩み
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「ミカさん
昼から美月と病院に行ってきます。」
ミサトが昼食をミカに運んできて、そう言うと
「今日、ホルモンの日だった?」
と、ミカはミサトを見上げて言った。
「はい。そうなんです。」
「そっか。
じゃあ行っといで。
ホル注は欠かしちゃダメだからね。」
「はい。二週間に一度の注射は欠かした事がありません。」
「うん、そうだね。
ワタシも欠かした事ないよ。ちゃんと定期的に打っとかないと、色々と弊害が出ちゃうからね。」
ミカがそう言うと、ミサトは頷き、一礼してその場を離れた。
「ミカちゃん。」
隣で会話を聞いていたサオリが、ミカに話しかけた。
「どうしたのよ?サオリ…」
「ミサトと美月って付き合ってるらしいよ。」
「えっ、ウソ…」
「ホント。
ちょっと前から。」
「ニューハーフ同士の恋愛って成立するんだね。
あんまり無いパターンだと思うけど。」
「よく言うね。
ワタシら付き合って、もう何年になるのよ。」
「へへっ
照れ隠しよ。」
ミカは舌を出して笑った。
「ミカさんとサオリちゃんといい、ミサトと美月といい…
ワタシには理解できないわ。
絶対男がいいわ。
付き合うんなら。」
向い側で話を聞いていたアキが、呆れた表情で呟いた。
「まあ、ワタシもそうだったんだけど、一緒の部屋ですごしていると…
ねえ、サオリ」
ミカが振ると、サオリは顔を赤らめて頷いた。
「ミサトと美月も同じ部屋だし、そうなるのも無理ないか。」
アキが言うと
「ウチらはどうなるんすか?
同じ部屋にいるのは、双子の兄っすよ。」
理亜夢がうんざりとした表情で、如恵留を見ながら言った。
「そうですよ。
アキさん、男紹介して下さいよ、マジで。」
「如恵留に紹介するような人がいたら、ワタシが先に付き合ってるわよ。」
アキがそう言うと、如恵留は肩を落としてため息をついた。
「そりゃそうですね。
ウチも理亜夢ももっと女らしくならないと無理っすよね。」
「なんでよ、滝澤姉妹美人だし、可愛いじゃん。」
「いや、如恵留の言う通りなんです。
ワタシらって、ホルモンして何年にもなるのに貧乳だし、体つきが男なんですよ。
だから美月が羨ましくて…」
昼食の給仕をする美月に視線をやりながら、理亜夢が言うと
「えっ、何の話ですか?」
話が見えない美月は、きょとんとした表情で言った。
「アンタの巨乳が羨ましいって話をしてたのよ。」
アキがそう言うと
「いえ、そんな事は…」
美月は、顔を真っ赤にして俯いた。
その巨乳を隠すように少し前屈みになりながら…
昼から美月と病院に行ってきます。」
ミサトが昼食をミカに運んできて、そう言うと
「今日、ホルモンの日だった?」
と、ミカはミサトを見上げて言った。
「はい。そうなんです。」
「そっか。
じゃあ行っといで。
ホル注は欠かしちゃダメだからね。」
「はい。二週間に一度の注射は欠かした事がありません。」
「うん、そうだね。
ワタシも欠かした事ないよ。ちゃんと定期的に打っとかないと、色々と弊害が出ちゃうからね。」
ミカがそう言うと、ミサトは頷き、一礼してその場を離れた。
「ミカちゃん。」
隣で会話を聞いていたサオリが、ミカに話しかけた。
「どうしたのよ?サオリ…」
「ミサトと美月って付き合ってるらしいよ。」
「えっ、ウソ…」
「ホント。
ちょっと前から。」
「ニューハーフ同士の恋愛って成立するんだね。
あんまり無いパターンだと思うけど。」
「よく言うね。
ワタシら付き合って、もう何年になるのよ。」
「へへっ
照れ隠しよ。」
ミカは舌を出して笑った。
「ミカさんとサオリちゃんといい、ミサトと美月といい…
ワタシには理解できないわ。
絶対男がいいわ。
付き合うんなら。」
向い側で話を聞いていたアキが、呆れた表情で呟いた。
「まあ、ワタシもそうだったんだけど、一緒の部屋ですごしていると…
ねえ、サオリ」
ミカが振ると、サオリは顔を赤らめて頷いた。
「ミサトと美月も同じ部屋だし、そうなるのも無理ないか。」
アキが言うと
「ウチらはどうなるんすか?
同じ部屋にいるのは、双子の兄っすよ。」
理亜夢がうんざりとした表情で、如恵留を見ながら言った。
「そうですよ。
アキさん、男紹介して下さいよ、マジで。」
「如恵留に紹介するような人がいたら、ワタシが先に付き合ってるわよ。」
アキがそう言うと、如恵留は肩を落としてため息をついた。
「そりゃそうですね。
ウチも理亜夢ももっと女らしくならないと無理っすよね。」
「なんでよ、滝澤姉妹美人だし、可愛いじゃん。」
「いや、如恵留の言う通りなんです。
ワタシらって、ホルモンして何年にもなるのに貧乳だし、体つきが男なんですよ。
だから美月が羨ましくて…」
昼食の給仕をする美月に視線をやりながら、理亜夢が言うと
「えっ、何の話ですか?」
話が見えない美月は、きょとんとした表情で言った。
「アンタの巨乳が羨ましいって話をしてたのよ。」
アキがそう言うと
「いえ、そんな事は…」
美月は、顔を真っ赤にして俯いた。
その巨乳を隠すように少し前屈みになりながら…
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