569 / 633
憧憬
しおりを挟む
「ご無沙汰してます!ユウさんっ!」
翼は家に来るなり、ユウに握手を求めて興奮気味に言った。
「久しぶりね。翼君
元気にしてた?」
「はいっ!元気です。
それにしてもユウさん、相変わらず美しいですね。
いや、美しすぎて直視できません。」
「もう、やめてよ
恥ずかしいから」
テンション上がりっぱなしの翼に、ユウは困った表情を浮かべた。
そして
「翼君、紹介しとくわ
こちらが智さんとメグちゃん」
智とメグを紹介した。
「あ、ホントだ!
トモちゃんとメグちゃんがいる!
何たる奇跡!!」
翼は、ユウに夢中で紹介されるまで全然気づいていなかったが、智とメグの存在を知り、腰を抜かさんばかりに驚いた。
「はじめまして、智です。」
「メグです」
翼の勢いに圧倒されながらも、智とメグは挨拶をした。
「お二人のDVDも買わせていただきました!
もう最高です!
こんなところでお会いできるとは、もう信じられません。」
まだまだ興奮醒めやらぬ翼を見つめながら、智は不思議な気分になっていた。
風俗嬢をやっていた経験から、自分たちのようなニューハーフ好きの男性は、総じてキモいタイプが多い。
僅かな例外を除いて。
だが、翼は見た目はかなりのイケメンで、普通にしてれば女性にモテるタイプに見える。
珍しい…
智はそんな事を思いながら、翼のことを見つめていた。
「メグちゃんのデビュー作、マジすごかったです。
絶対にとんでもないくらいのスターになるのは間違いないです。」
「えーっ、そうですか?
自分ではそうは思いませんけど。」
メグは恐縮しながら、翼に言った。
「それと、トモちゃん!
伝説のニューハーフのトモさんがここにいるなんて、あり得ないです。」
「何が伝説よ。
ただ年取ってるだけじゃない」
「違います。
僕はトモさんの事をネットで知ってからというもの、ずっと注目してたんです。
お店にも小遣い貯めて行こうって思ったんですけど、さすがにまだ中学生だったので諦めました。」
熱く語る翼に、百戦錬磨の智もタジタジになってしまった。
「ユウちゃん
これだけのファンが身近にいてくれてるのを幸せに思わないとダメよね」
智がユウに振ると、ユウは首を竦めてwhyポーズを取った。
「おい、翼
もう満足しただろ?
さっさと帰ってくれよ」
「ヤダよ!
こんな天国、もう二度とないって。
もう少し居させてください。」
何故か、翼は智に頭を下げて懇願した。
智はそういうのに弱く、二つ返事でオッケーした。
翼は家に来るなり、ユウに握手を求めて興奮気味に言った。
「久しぶりね。翼君
元気にしてた?」
「はいっ!元気です。
それにしてもユウさん、相変わらず美しいですね。
いや、美しすぎて直視できません。」
「もう、やめてよ
恥ずかしいから」
テンション上がりっぱなしの翼に、ユウは困った表情を浮かべた。
そして
「翼君、紹介しとくわ
こちらが智さんとメグちゃん」
智とメグを紹介した。
「あ、ホントだ!
トモちゃんとメグちゃんがいる!
何たる奇跡!!」
翼は、ユウに夢中で紹介されるまで全然気づいていなかったが、智とメグの存在を知り、腰を抜かさんばかりに驚いた。
「はじめまして、智です。」
「メグです」
翼の勢いに圧倒されながらも、智とメグは挨拶をした。
「お二人のDVDも買わせていただきました!
もう最高です!
こんなところでお会いできるとは、もう信じられません。」
まだまだ興奮醒めやらぬ翼を見つめながら、智は不思議な気分になっていた。
風俗嬢をやっていた経験から、自分たちのようなニューハーフ好きの男性は、総じてキモいタイプが多い。
僅かな例外を除いて。
だが、翼は見た目はかなりのイケメンで、普通にしてれば女性にモテるタイプに見える。
珍しい…
智はそんな事を思いながら、翼のことを見つめていた。
「メグちゃんのデビュー作、マジすごかったです。
絶対にとんでもないくらいのスターになるのは間違いないです。」
「えーっ、そうですか?
自分ではそうは思いませんけど。」
メグは恐縮しながら、翼に言った。
「それと、トモちゃん!
伝説のニューハーフのトモさんがここにいるなんて、あり得ないです。」
「何が伝説よ。
ただ年取ってるだけじゃない」
「違います。
僕はトモさんの事をネットで知ってからというもの、ずっと注目してたんです。
お店にも小遣い貯めて行こうって思ったんですけど、さすがにまだ中学生だったので諦めました。」
熱く語る翼に、百戦錬磨の智もタジタジになってしまった。
「ユウちゃん
これだけのファンが身近にいてくれてるのを幸せに思わないとダメよね」
智がユウに振ると、ユウは首を竦めてwhyポーズを取った。
「おい、翼
もう満足しただろ?
さっさと帰ってくれよ」
「ヤダよ!
こんな天国、もう二度とないって。
もう少し居させてください。」
何故か、翼は智に頭を下げて懇願した。
智はそういうのに弱く、二つ返事でオッケーした。
3
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
NH大戦争
フロイライン
ファンタジー
呪詛を家業として代々暮らしてきた二階堂家。
その二十六代目にあたる高校二年生の零は、二階堂家始まって以来の落ちこぼれで、呪詛も出来なければ、代々身についているとされる霊能力すら皆無だった
そんな中、彼の周りで次々と事件が起きるのだが…
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる