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戮力協心

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智は、真弥に比べ、より多くの薬物を与えられ、またその時間も長かった。
ドラッグも二回目ということで、ダメージも大きかった為、入院生活が長引いた。

それでも、真弥から遅れる事一週間ほどで退院が許され、自宅に戻ってきた。

真弥に対する美智香の献身的な介護があったが、ユウもまた智の身の回りの世話を寝る間も惜しんで行った。


「ごめんなさい…」

後遺症なのか、智は家に帰ってきてから度々失禁をするようになり、しばらくの期間、成人用のオムツをしないと日常生活を送れなくなってしまった。


「いいのよ、トモちゃん

ちょうどお風呂も沸いたし、一緒に入っちゃおう。」


ユウは智に優しく語りかけ、翌日に連れていった。


「でも、こうしてトモちゃんが戻ってきてくれて本当によかった…」

ユウは智の体を丁寧に洗いながら言った。


「ユウちゃん…
迷惑かけてごめんね…

お店のオープンも近いし、頑張らなきゃって思うんだけど、全身倦怠っていうのか…何もやる気が起きなくて…」


「大丈夫よ

開店は延期すればいいし
先ずは体のことを考えようよ」


「うん…」




何事にも無気力な智だったが、性欲だけは旺盛で、毎日ユウを求めた。

ユウも智の事が好きで好きで仕方なく、その求めに喜んで応じた。



「ユウちゃん、キスして」

先ずは長い時間舌を絡め合う事から始め、全身愛撫に移っていく。

それからシックスナインの体勢となり、互いにフェラを行い、最後はまた互いに挿入、射精してフィニッシュという流れだ。

去勢した同士で、ユウは性欲に関しては殆ど無かったが、智への愛情と依存が強いため、この行為自体が大好きであった。
セックスの後は、智の胸にしゃぶりつきながら寝るのもまた日課となっていた。


「トモちゃん

ワタシと一緒にいてくれてありがとう…」

「それはワタシのセリフよ

ユウちゃんがいなかったら、ワタシの人生終わってたと思う…

離婚して東京に出るって決めたものの、もう何をしていいかわからなかったし…
今回の事だって、いっぱい迷惑かけちゃって…」


「トモちゃん、ワタシを頼ってくれて本当にありがとう

愛してるわ」

ユウはまた智にキスをし、抱きついた。

二人共戸籍は男であるが、豊満な乳房を持ち、体つきも女性そのものであり…
男性であった痕跡はタマの無い小さなペニスだけである。


神童と呼ばれるくらい頭の良かった智は、進学から就職、結婚まで非の打ち所がないパーフェクトな人生を送ってきた。
その後、ニューハーフとなってからは、男性時代とは違い、苦労も多く、また、恋多き人生となった。

四十を前にして、自分と同じニューハーフのユウという伴侶を得て、ようやく落ち着いた人生が送れる

ユウと体を絡ませながら、智はしみじみと思うのだった
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