カジュアルセックスチェンジ

フロイライン

文字の大きさ
上 下
437 / 710

巣立ち

しおりを挟む
駅まで車で送ってもらう事を、智は敦には頼まず、吉川に願い出た。

吉川は二つ返事で了承し、車に智を乗せて駅に向かっていた。


「ごめんね、良ちゃん
昨日最後の別れって言って、ハグしてお別れしたのに、車で送ってもらっちゃって。」

「いや、そんな事は気にせんでええ。

しかし、今日でお別れってなってしまうと、とてつもない寂しさが襲ってくるのう…」


「そうだね。

良ちゃんとの付き合いも、もう八年近くになるもんね」


「しばらく立ち直れんかもしれん」    


「もう、大げさなんだから。

会いたくなったら連絡してよ
良ちゃんだったら歓迎するわよ」


「おー、ホントか!」


「うん。
なんだかんだ言って、ワタシらってカラダの相性が異常なくらい良かったからね。」


「うんうん。
トモは最高じゃったよ
こんなええ女をいっぱい抱けて、ワシの晩年が輝かしいものになった。」


「またまた大げさな」

智は噴き出した。


「トモ…

お前が言うてた件、本当にええんか」


「ワタシの離婚原因のこと?

うん、勿論よ

皆んなへの説明をよろしくね」


「何だかなあ…

お前さんを悪者にするのが…」


「大丈夫よ。
もうこの村には戻ってくる事はないし、これからずっと住む由香里さんを守らないと。」


「ああ、そうじゃったな


さあ、着いたぞ」


車が駅に着き、吉川はサイドブレーキを引いて運転席を降り、トランクから智とボストンバッグとキャリーケースを取り出した。


智はそれらを受け取り、吉川に頭を下げた。

「良ちゃん

今まで本当にありがとうございました。
どうか、お体にだけは気をつけて、いつまでも元気でいてね。」


「トモ、こちらこそありがとうな。
お前さんは、俺がこれまで見た中で、一番ええ女じゃった。

東京での活躍を祈ってるぞ」

吉川は最後くらいは紳士的に振る舞う事を考えたのか、右手を差し出し握手しようとした。

しかし、智は握手しようとはせず、代わりに吉川に飛びついてキスをした。
それも激しいディープキスを。

かなり長い時間、唇を合わせ、舌を絡ませていたが、一分ほど経過して、ようやく離れた。


「おいおい、勃っちまったじゃねえか」


「フフッ、勃たせようと思ってやったのよ」

智は悪戯っぽい笑みを浮かべて吉川に言った。


「良ちゃん、

それじゃあ…行くね」

智は手を振って駅舎の中に消えていった。

吉川も智が見えなくなるまで手を振って見送った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

処理中です...