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cheat

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「何よ、美沙

私、これから真弥君のご飯作らなきゃいけないんだからね。」

パートの帰りに、美沙にどうしてもと無理矢理カフェに呼び出された美智香は、少しキレ気味に言いながら席に着いた。


美沙は元気なく項垂れており、ようやく美智香もその異変に気付き、少し心配になってきた。


「えっ、どうしたの美沙…」


「美智香、どうしよう…」


「何?

何かあったの?」


「私は大丈夫だって思ってたんだけどなあ…」


「美沙、ちゃんと言って
一体何があったのよ!」

美智香が少し声を荒げると、美沙はまたシュンとしおらしくなった。

「美智香、私…もうダメ…」


「何がダメなの?」


「翔クン…」


「翔君?

翔君て、萩原君のこと?」


「うん…」

「えっ、美沙、あれから連絡取り合ってたの?」


「うん。
LINEの交換も場を盛り上げる為にやった事で、こっちは本当に連絡するつもりはなかったのよ。

でも、彼に、あの居酒屋の帰り道で、また会いたいから連絡するって言われて、その日のうちに向こうからいっぱいメールが来たのよ。」


「…」

私と同じだ…と言いたい美智香だったが、何も言わずに話の続きを待った。

「で、私も別に何を求めるってわけでもなかったんだけど、暇つぶしのつもりで彼に会ったのよ。
ホントにキレイな顔してるし、眺めてるだけでもいいかなって…」


「うん…それで?」


「何回か会ったんだけど、彼がずーっと積極的に私の事が素敵だとか美人だって言ってきて、ここ十何年もそんな事言われた事ないし、なんか私もその気になってきちゃったのよね」

「うんうん…わかる、わかるよ美沙」


「で、それで、何回目かのときに、ちょうど日曜だったかな
彼、一人暮らししてるんだけど、家でご飯作って欲しいなんて甘えられて、私も…信じて欲しいんだけど、お母さん気分で、ホントにご飯だけ作るために行っちゃったのよ、彼の部屋に

普通にご飯作ってあげて、美味しい美味しいって言って食べてくれて、少し話とかしてたんだけど、さすがにマズイって思い、帰ろうとしたら」


「うん…」


「抱きしめられてキスされた…」


「えーっ!」


「で、最後まで…」

衝撃の告白だった。
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