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潮目

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美智香の元夫の名前が出てきた為、後半は重苦しいムードになった二夫婦の食事回だったが、会自体はとても有意義で楽しかったと皆の意見が一致し、近いうちに二回目を行う事で合意した。


美智香と真弥は家までの道を手を繋いで帰っていた。


「真弥君、嫌な話を聞かせちゃってごめんね」


「元旦那さんのこと?」


「うん、そう。」


「いや、僕も知っておきたかったし…

みっちゃんの未来を僕が責任もって愛していくって事は、過去に対しても責任があるって事なんだよ。

過ぎてしまった過去は何も変えられないけど、その過去は未来を変える力をもってるんだ。
だから、現在のみっちゃんと一緒にすごしている僕としては、みっちゃんの過去も知った上で、現在と未来に影響を及ばさないようにしなければならない。

僕はそう思ってる。」


「真弥君!!」


「えっ?」


「お願いだから、私をこれ以上好きにさせないで。

もう…

胸が苦しくなるよ、真弥君の事が好き過ぎて。」


「ごめんなさい。
家に帰ったら胸を揉んで苦しさが紛れるようにするからね。」


「またしたくなっちゃうじゃん」


「えっ?
しないの…」


「するよ。

してして」


「じゃあキス」


二人は人目も憚らず、その場でキスをした。
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