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真贋
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フランスに行った和俊とは、時差の関係でどうしてもタイミングが合わず、向こうが夜中で、こちらが朝というタイミングで話す事が多い。
渡仏した直後は睡眠時間を削ってでも話したいらしく、朝にテレビ電話がかかってきていた。
だが、智も和俊も仕事が忙しくなり、なかなか時間が取れなくなってきて、連絡は一日おき、二日おきと途絶えがちになった。
決定的だったのはやはり、莉愛を引き取るときで、智は申し訳なさげに事の顛末を話したが、和俊は一応理解を示したのだった。
だが、その後は和俊から電話をかけてくる事は無くなり、智からかける事が殆どとなっていった。
智が電話をしても、和俊自身は別にめんどくさいといった表情になる事もなく、いつも通りに接したが、女の勘みたいなものが智にも備わっていて、何かいつもと違う感じがするようになってきた。
莉愛を引き取った事を、内心は納得していないのではないか
それについては、全面的に智が悪く、和俊には何の非もない。
しかし、智は、あるときから、この和俊の微妙な変化は、それだけではないのではないかと内心感じるようになっていた。
そんな中、和俊が休暇をもらい、日本に2週間ほど帰国する事になった。
莉愛の小学校転入、和俊の帰国、自身の就職問題など
考える事が目白押しとなる中、智は日々の生活をこなしていった。
渡仏した直後は睡眠時間を削ってでも話したいらしく、朝にテレビ電話がかかってきていた。
だが、智も和俊も仕事が忙しくなり、なかなか時間が取れなくなってきて、連絡は一日おき、二日おきと途絶えがちになった。
決定的だったのはやはり、莉愛を引き取るときで、智は申し訳なさげに事の顛末を話したが、和俊は一応理解を示したのだった。
だが、その後は和俊から電話をかけてくる事は無くなり、智からかける事が殆どとなっていった。
智が電話をしても、和俊自身は別にめんどくさいといった表情になる事もなく、いつも通りに接したが、女の勘みたいなものが智にも備わっていて、何かいつもと違う感じがするようになってきた。
莉愛を引き取った事を、内心は納得していないのではないか
それについては、全面的に智が悪く、和俊には何の非もない。
しかし、智は、あるときから、この和俊の微妙な変化は、それだけではないのではないかと内心感じるようになっていた。
そんな中、和俊が休暇をもらい、日本に2週間ほど帰国する事になった。
莉愛の小学校転入、和俊の帰国、自身の就職問題など
考える事が目白押しとなる中、智は日々の生活をこなしていった。
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