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軌道

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寝不足のまま臨んだ地方イベント二日目は、チェキ撮影会などを行い、予想を上回る来場者があり、トモユウと菊池をホッとさせた。


帰りの車の中で、三人は成功を喜び合った。

「それにしてもさあ、お客さん
集まってくれてよかった。
ニューハーフアイドルってカテゴリーもしっかり認知されてきたってことなんだろうね。」

「菊池さん、ワタシ、この仕事してホントに良かったって思ってます。
憧れのトモちゃんとも一緒に仕事出来て、同じ舞台に立てて、もう言う事ないです。」

「もう、大げさね。
でも、ワタシも最初は恥ずかしいやらこんなオバサンで申し訳ないやらで、ネガティブな感じでしたけど、ようやく楽しくなってきました」

「まあ、二人とも、ビジュアル的には他の女性アイドルと並んでも遜色ない、いや、凌駕してると僕は思うよ。

戸籍上の性別が男か女かって事をこだわるような人じゃなければ、特にそう思ってると思う。

昔と違ってそこを気にする人っていうのが圧倒的に減っているって事なんだろうね。」

「頑張ります。」

智とユウは声を揃えて力強く答えた。

ユウは昨夜、智と一線を越えたことによって、明らかに智を見る目が変わり、好意を抱いているというより、常にベッタリしたい気持ちが前面に出て来ていた。

車の中でも、智の手に自分の手の指を絡み付かせて、密着するように寄り添った。

智も、そんなユウの事が可愛くて仕方なく、菊池さえいなければ、そこでキスをした心境に陥った。
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