カジュアルセックスチェンジ

フロイライン

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修正過程

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智ももう二十九歳になっており、今年三十の大台に乗る。
二十代前半とは違い、なかなか痩せにくくなってきた。

そんな中、半年で35キロほど体重を落とし、今朝、体重計に乗ると78キロまで戻してきた。

それでもまだデブのカテゴリーに入っており、復活への道のりは果てしなく遠かった。

ケイコも頻繁に智の元を訪れ、励ました。

「トモちゃん、やっぱりアンタはスゴイわ。
よくこの短い間にここまで戻してきたよ。」

「まだまだです。ベスト体重までまだ25キロもありますから。
最近は運動しても、食事制限をしても落ちなくなってきたし。」

「まあ、気長に頑張ろうよ。こういうことはボチボチやるのが一番なのよ。」

「はい。ケイコさん、ありがとうございます。
あ、それと、ワタシ、並行して仕事も始めていこうと思ってて、明日面接受けるんです。」

「へえ、スゴイじゃん。
今度はどんな会社?」

「会社じゃなくて、幹線道路沿いにある食堂なんです。
ネットの求人で見つけて、電話したんです。
ワタシがニューハーフだってこともちゃんと伝えて。」

「そうなんだ。そしたら何て?」

「別に構わないって。
夜から明け方のシフトで入れるならって。
なんか人手不足みたいですね、ああいうところも。」

「とりあえずよかったじゃん。
そうやって外の空気吸うことも大切だし、気分転換にもなるしね。」

「面接で落とされるかもしれませんけど。
太りすぎのオバサンが来たって言われて、コイツ動けないだろ~みたいな。」

智がそう言うと、ケイコは智の方をじっと見つめ

「えっと‥半年前のトモちゃんだったら、そう言われたかもしれないけど、今のそのビジュアルなら大丈夫だと思うよ。」

と、申し訳なさげに言った。

「そうですよね、アレはヤバかったですね」

智はケラケラと笑って答えた。

精神的にもかなり回復していることがわかり、ケイコは一安心した。
そして、智の再出発が上手くいくことを心から祈った。
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