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最終決戦篇
重い思い
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「薫さん…
ワタシも詳しい事はわかりませんけど、未来ちゃんは…大友組に…」
ユウは不安げな表情で、薫に言った。
「そんな…
一人でって事?」
「そうです。
多分ですけど、このために未来ちゃんは垂水組をやめたんだと思います。」
「まさか、復讐を果たそうとして…」
「薫さん
未来ちゃんを止めてください!」
「えっ…」
「ワタシも未来ちゃんも薫さんも、最愛の人を失ったっていう共通点があります。
こんなワタシでさえ落ち込んで生きるのがイヤになってしまい、毎日が辛くてどうしようもありません。
薫さんだって、そうでしょう?」
「それは…」
「未来ちゃんだけは、悲しいはずなのにそんな姿を一切見せずに淡々と組の仕事をこなしていました。
でも、彼女だって辛くて悲しいはずです。ワタシなんかよりずっと…」
「…」
「そして、未来ちゃんは、自暴自棄になって…と、までは言いませんが、きっと機会をうかがってたんだと思います。
復讐を図るタイミングを…」
「でも、一人では…」
「組織として立ち向かえば、今の時代です。
警察によって潰されてしまいます。
ですが、個人であれば、ひょっとしたら…」
「無茶よ、そんなの。
間違いなく殺されてしまうわ。
相手は人の命を平気で奪っても何も思わない連中なのよ。」
「だから止めて欲しいんです。
薫さんに。」
「…」
ユウは薫に頭を深々と下げた。
「…
ごめん、ユウちゃん
今のワタシにはムリよ。」
それでも薫は動こうとしなかった。
その後もユウから執拗に頼まれたが、薫は首を縦に振ろうとはしなかった。
自宅に戻った薫は、小百合に出迎えられた。
「おかえり
薫」
「ただいま」
「久しぶりにお友達と会うんもよかったやろ?」
「ううん。
小百合にそう言われて、行ったものの…
全然…」
「そうなんか」
「早くエッチしようよ」
「そんなん、望むところやわ。」
小百合は薫を抱きしめると、愛おしそうにキスをした。
「ワタシには小百合がいるし…
他に望む事なんて何もないわ」
「ウチもや。
薫のおかげで寂しい人生を送らんで済んでるんやから…
でも、薫
正直に言うてくれてええからね。」
「えっ、何を?」
「だって、ウチみたいな年増の太ったニューハーフなんかより、フツーの男の方がええんに決まってんねんから…
そのときはちゃんと言うて欲しい。
ウチの望みは、薫が幸せな人生を送る事やから。」
「小百合
男の人で愛したのは、しんちゃんが最初で最後なの。
もう、これからの人生で男の人を好きになる事はないって断言できる。」
「そうか。
それはウチもや。
ワタシにとっても最後の男は沢木や。」
このような考えを持つ二人が引き合い、惹かれ合うのは、ごく自然の事であった。
ワタシも詳しい事はわかりませんけど、未来ちゃんは…大友組に…」
ユウは不安げな表情で、薫に言った。
「そんな…
一人でって事?」
「そうです。
多分ですけど、このために未来ちゃんは垂水組をやめたんだと思います。」
「まさか、復讐を果たそうとして…」
「薫さん
未来ちゃんを止めてください!」
「えっ…」
「ワタシも未来ちゃんも薫さんも、最愛の人を失ったっていう共通点があります。
こんなワタシでさえ落ち込んで生きるのがイヤになってしまい、毎日が辛くてどうしようもありません。
薫さんだって、そうでしょう?」
「それは…」
「未来ちゃんだけは、悲しいはずなのにそんな姿を一切見せずに淡々と組の仕事をこなしていました。
でも、彼女だって辛くて悲しいはずです。ワタシなんかよりずっと…」
「…」
「そして、未来ちゃんは、自暴自棄になって…と、までは言いませんが、きっと機会をうかがってたんだと思います。
復讐を図るタイミングを…」
「でも、一人では…」
「組織として立ち向かえば、今の時代です。
警察によって潰されてしまいます。
ですが、個人であれば、ひょっとしたら…」
「無茶よ、そんなの。
間違いなく殺されてしまうわ。
相手は人の命を平気で奪っても何も思わない連中なのよ。」
「だから止めて欲しいんです。
薫さんに。」
「…」
ユウは薫に頭を深々と下げた。
「…
ごめん、ユウちゃん
今のワタシにはムリよ。」
それでも薫は動こうとしなかった。
その後もユウから執拗に頼まれたが、薫は首を縦に振ろうとはしなかった。
自宅に戻った薫は、小百合に出迎えられた。
「おかえり
薫」
「ただいま」
「久しぶりにお友達と会うんもよかったやろ?」
「ううん。
小百合にそう言われて、行ったものの…
全然…」
「そうなんか」
「早くエッチしようよ」
「そんなん、望むところやわ。」
小百合は薫を抱きしめると、愛おしそうにキスをした。
「ワタシには小百合がいるし…
他に望む事なんて何もないわ」
「ウチもや。
薫のおかげで寂しい人生を送らんで済んでるんやから…
でも、薫
正直に言うてくれてええからね。」
「えっ、何を?」
「だって、ウチみたいな年増の太ったニューハーフなんかより、フツーの男の方がええんに決まってんねんから…
そのときはちゃんと言うて欲しい。
ウチの望みは、薫が幸せな人生を送る事やから。」
「小百合
男の人で愛したのは、しんちゃんが最初で最後なの。
もう、これからの人生で男の人を好きになる事はないって断言できる。」
「そうか。
それはウチもや。
ワタシにとっても最後の男は沢木や。」
このような考えを持つ二人が引き合い、惹かれ合うのは、ごく自然の事であった。
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