ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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最終決戦篇

優しい世界

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「なんやて!
それはホンマか!?」


大友は、多村の言葉に驚いたような表情を見せた。


「ホントよ。

大阪府警立会のもと、ウチと立正会、垂水組と沢木組による会談が行われる。

そこで無用な争いをやめ、この大阪の秩序を回復させる。」


「ほう。
垂水がようそんな話に乗ってきたもんやな。

あんなデカい組織が風下に立ったら、どこも付いて来えへんやろ」


「かと言って、ウチをまともに潰そうと思えば、とてつもないリスクを背負うって事。」


「あの佐々木やったらそれくらいの事は平気やろ。

弱腰や何や言われても、実を取る男や。」


「それと、あの顧問弁護士の鷹村の入れ知恵もあるでしょうね。
アレこそまさに現代ヤクザの典型的な考え方。」


「ほな、会談の申し立てを受けるっちゅーことでええな!?

洋子」


「もちろんよ。
そこで手打ちとなり、ワタシ達の勝ちが決定する。

まあ、しばらくは沢木のシマには手出しは出来なくなるけど、ほとぼりが冷めたら、キム達を使って奪い取ればいい。」


全ては多村達が描いた絵の通りに事が進んでいた。






「佐々木さん

本当にこれでよろしいんですか?」

鷹村は、組事務で佐々木と対面し、手打ちを決断した事について、問い質した。


「鷹村先生、苦渋の決断ですよ、こちらとしても。

話し合いで手打ちをするんやったら、ヤクザなんでやめてしまえばええと、本気で思いました。

しかし、八代目の努力により、世間の目を恐怖と憎しみから同情に変換できたにもかかわらず、今はもうそんな空気ではなくなってしまいました。

世間なんてもんは、喉元過ぎれば何とやらって事ですよ、結局。

警察もその空気を読んでか、取り締まりを強めてて、ウチも傘下の組も逮捕者が後を絶たない。

これ以上警察の心象を悪くするのは得策ではない

そう考えての事です。」



「なるほど。
よくわかりました。

私は佐々木さんのご決断を支持しますよ。」


鷹村がそう言うと、佐々木は頭を下げた。


「ですが、鷹村先生

こちらの決断について、反発する人間も出てくるでしょうね。」


「それは仕方ないですよ。

当日、あの式場にいて命の危険を感じた連中は、すんなりはいかないでしょうしね。

ウチの八代目もそうですが、大西組の松山亮輔も、そのうちの一人でしょう。」


「松山?

アレはたしか、撃たれて半身付随となって入院中でしょう?
噂では、もう二度と歩けないとか。」


「いえ。
先日、退院したそうですよ。

奇跡的に歩けるようになったとか…」


鷹村は、少し物憂げな表情で佐々木に言った。
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