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懐柔編
先陣
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「二人共これから予定ある?
よかったらご飯食べてから帰らない?」
私服に着替えながら亮輔は薫と未来に声をかけた。
「ワタシは大丈夫です。」
薫は即答したが、未来は時計をチラッと見て
「あ、すいません
この後、カレと会う約束をしていて…」
と、申し訳なさそうに言った。
「ごめんね、デートだったんだね。
引き止めてつまらない話を長々としちゃったわね。
早く帰ってあげて。」
「いえ、デートっていうか、結婚式の打ち合わせで…」
「えっ、結婚式!?
そんなに早くしちゃうんだったっけ?」
薫はビックリして、思わず未来の方を見た。
「いえ、本当はもう少し先の筈だったんですけど、色々ありまして…早くしたいってなって。」
「そうなんだね。
おめでとう」
「でも、まだ親にもちゃんと話せてないんです。
優磨…あ、いえ、カレも早く挨拶に行きたいって話してるんですけど、先ずはワタシの方から話さないと…
ニューハーフだし、フツーの女子みたいにはいかない部分も多いですしね。」
「そうね。
ワタシも主人も親ってものがいないから、そういう苦労はないけど、やっぱりワタシらみたいなニューハーフの結婚はハードルが高いよね、ホント。」
薫は自身に照らし合わせながらポツリと言った。
「まあ、当たって砕けろです。
反対されても強行するつもりですし、あくまでも事後承諾を貰いに行く感じです。」
「なるほどね。
頑張ってね。
じゃあ、薫さん、ワタシらは軽く食べに行きましょ」
「はい。」
道場を出て、三人は二手に分かれ、亮輔と薫は駅に、未来は自宅の方へ歩いていった。
よかったらご飯食べてから帰らない?」
私服に着替えながら亮輔は薫と未来に声をかけた。
「ワタシは大丈夫です。」
薫は即答したが、未来は時計をチラッと見て
「あ、すいません
この後、カレと会う約束をしていて…」
と、申し訳なさそうに言った。
「ごめんね、デートだったんだね。
引き止めてつまらない話を長々としちゃったわね。
早く帰ってあげて。」
「いえ、デートっていうか、結婚式の打ち合わせで…」
「えっ、結婚式!?
そんなに早くしちゃうんだったっけ?」
薫はビックリして、思わず未来の方を見た。
「いえ、本当はもう少し先の筈だったんですけど、色々ありまして…早くしたいってなって。」
「そうなんだね。
おめでとう」
「でも、まだ親にもちゃんと話せてないんです。
優磨…あ、いえ、カレも早く挨拶に行きたいって話してるんですけど、先ずはワタシの方から話さないと…
ニューハーフだし、フツーの女子みたいにはいかない部分も多いですしね。」
「そうね。
ワタシも主人も親ってものがいないから、そういう苦労はないけど、やっぱりワタシらみたいなニューハーフの結婚はハードルが高いよね、ホント。」
薫は自身に照らし合わせながらポツリと言った。
「まあ、当たって砕けろです。
反対されても強行するつもりですし、あくまでも事後承諾を貰いに行く感じです。」
「なるほどね。
頑張ってね。
じゃあ、薫さん、ワタシらは軽く食べに行きましょ」
「はい。」
道場を出て、三人は二手に分かれ、亮輔と薫は駅に、未来は自宅の方へ歩いていった。
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