ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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恋人との日々編

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カフェを出た功太とユウは、駐車場に向かいながら今日のスケジュールを決めようとしていた。


「さて、どこ行く?

なんか行きたいところあるか?」


「功ちゃん、今日はもう仕事に戻らんでええの?」


「ああ。
大丈夫やで」


「それやったら、功ちゃんの家に行く」


「俺の?」


「うん。
泊まってもええやろ?」


「ああ、それは嬉しいけど」


「ウチ晩御飯作るし

ちょっとスーパーに寄ってくれる?」


「オッケー

でも、まだ昼過ぎやし、スーパー寄っても三時には家着くで。

ちょっと早すぎへんか。
どっか他に行きたいところあったら言うてや。」


「ええねん。
功ちゃんとゆっくりしたいから」

ユウがそう答えると、功太も頷き、車に乗り込んだ。



しばらく車を走らせると、スーパーが目に飛び込んできた。

「ユウ、ここのスーパーにしよか。」


「ここ、食材はすごく良いけど、めっちゃ高いねんで。
知ってる?」


「そうなんか

まあ、別にええやんけ。
外食する思たら安いもんや。」


「もう、経済観念が無いねんから。

今はええけど、結婚したらこんなとこでは絶対に買い物せえへんからね。」


「あ、そうか

よう覚えとくわ。」


功太はバツの悪そうな表情で、屋上の駐車場に車を停車させた。

買い物カートにカゴを置き、功太はユウの後ろから付いていった。

ユウは先ず、野菜の売り場を物色しながら、後ろを振り返り

「功ちゃん

何か食べたいものある?」

と、質問したが、功太は少し考え


「食べたいもんかあ

そやなあ

やっぱりカレーやな」

と、ありきたりな答えを出した。


「カレーかあ
案外簡単そうで実は難しいのよ。

何カレーがいい?」


「そんなん、シーフードカレーの一択や。」


「もう、功ちゃん

シーフードカレーって最近あんまり流行らへんねんで、知ってる?

多分ルーもあんまり無いと思う。

先に見に行こ」


ユウはそう言うと、先々と歩き、カレールーのコーナーに行ってしまった。

功太も慌ててカートを押して近づくと、ユウが顎に指を置きながら陳列棚を見つめていた。


「功ちゃん、やっぱりシーフードのカレールーは無いわ。」


「そうか
それやったらしゃあないな。

フツーのんでええで」


「ちょっと待って。
折角やねんから功ちゃんの食べたいのにしようよ。

よし、ワタシ、一からシーフード用のルーを作るわ。」

ユウは、功太の方を見て、ニヤリと笑った。
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