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新章〜新たなる潮流〜

違和感

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優磨と鷹村は、待たせておいた車に乗り、すぐに発進させた。


「若、まあ大丈夫でしょう。
これ以上何も広がらないと思います。」


「そうですね…
鷹村先生、色々すみませんでした。」


「いえ、それが私の仕事ですから。

それにしても、若

さっき家に行って、あの大学生が出てきた時、少し驚いたような表情を浮かべて黙ってましたけど、何か変わった事でも?」


鷹村が質問すると、優磨はバツの悪そうな顔で、頭を掻いた。


「あ、わかりましたか…」


「わかりますよ。
結構長かったですよ。
沈黙してた時間…」


「それは申し訳ない。

ちょっと個人的な事で、思い出しちゃいまして…」


「個人的な事?

それならこれ以上詮索するのは無粋ですな。」


「いや、大した話じゃないです。

あの筒井って大学生が私の知り合いに似ていたんです。

あまりにもそっくりだったんで、ちょっとびっくりしちゃって」

「なるほど

その知り合いっていうのは女性ですか?」

「えっ、なんでわかるんですか…

そうです。」


「それはわかりますよ。

あの青年、女性のような顔をしてましたしね。

本当にヤクザ3人をノックアウトしたのか信じがたかったですよ。」


「やっぱり、鷹村先生もそう思われましたか。」


「だいたい、彼の部屋が女子の部屋って感じがしましたからね。

別にぬいぐるみを置いてたり、ピンクに統一したりってわけじゃないんですが、上手く表現出来ないが、整頓の仕方や、家具、小物などが、男のそれじゃないっていうか」


「ですよね!
私もそれは思いました。
部屋の空気感自体が何か違うっていうか。」


優磨は我が意を得たりと、少し上気した表情で言った。

そして、未来に似ているという知り合いの話を鷹村に語ったのだった。
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