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新章〜新たなる潮流〜
意地と維持
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「神頭会の若い衆三人が一般市民に手を出してケガをさせた
これだけなら話は簡単なんですが…
相手側三人のうち二人に怪我をさせたのは間違いないのですが、残りの一人にこちらの三人が返り討ちに遭い、怪我をさせられてしまったのです。」
「えっ…
その大学生にですか?
一人対三人で…」
「そうです。
その時の模様がSNSに上げられて、ものすごい数の視聴数になっています。」
「Oh my gosh…」
「ただ単に一般市民に怪我をさせただけなら、今の時代の流れを考えて、こちらが誠意を持って謝罪しなければならない。
じゃないと現代社会でヤクザは生きてゆけない。
しかし、一般市民に公衆の面前でヤクザが三人で一人にやられてしまったとなれば、話は別です。」
「ヤクザって生き物はケンカだけは負けてはいけないっていう意地みたいなものを持ってますからね。
それもカタギ相手に…
矜恃っていいますか…」
「社長、そこで相談なんですが…
相手の大学生の素性を調べましたが、別に格闘技などをやっていたという形跡はなく、ごく普通の青年でした。
筒井未来 十九歳
三重県四日市市出身 大阪府内の私立大学に通い、大阪市西区のワンルームマンションで一人暮らしをしています。」
「なるほど…
わかりました。
こういう問題は早くカタをつけるに越したことはない。
私が直接彼に謝罪をさせていただきますよ。」
「ほう…
謝罪ですか
七代目自ら、傘下の組の構成員の不始末の謝罪を?」
「ええ。心からの謝罪をね。
少し圧迫謝罪ってものになるかもしれませんが。」
「圧迫面接ならぬ、圧迫謝罪ですか。
なかなか上手いことを言いますね
まあ、その辺は相手次第ですね。」
鷹村は笑いながら言い
そして
「それなら、私も同行させてもらいますよ。
相手へのアポもこちらで取っておきます。、」
と、優磨に伝えた。
「鷹村先生が?
それは心強い。
ありがとうございます。
行く日時が決まったら教えてください。
それでは失礼します。」
優磨は画面の向こうの鷹村に軽く会釈すると、すぐに回線を切り、オフラインにした。
ノートパソコンをパタンと閉じ、椅子に凭れ掛かる優磨に
「若、その大学生のところに行かれるんでっか?」
と、佐々木が質問した。
「ああ、早いに越した事はないからな。
明日にでも伺わせてもらうよ。佐々木さん、悪いけど鷹村先生からその大学生の資料をもらってくれないかな。」
「わかりました。
すぐに用意します」
佐々木はそう返事をすると、一礼してその場から消えた。
これだけなら話は簡単なんですが…
相手側三人のうち二人に怪我をさせたのは間違いないのですが、残りの一人にこちらの三人が返り討ちに遭い、怪我をさせられてしまったのです。」
「えっ…
その大学生にですか?
一人対三人で…」
「そうです。
その時の模様がSNSに上げられて、ものすごい数の視聴数になっています。」
「Oh my gosh…」
「ただ単に一般市民に怪我をさせただけなら、今の時代の流れを考えて、こちらが誠意を持って謝罪しなければならない。
じゃないと現代社会でヤクザは生きてゆけない。
しかし、一般市民に公衆の面前でヤクザが三人で一人にやられてしまったとなれば、話は別です。」
「ヤクザって生き物はケンカだけは負けてはいけないっていう意地みたいなものを持ってますからね。
それもカタギ相手に…
矜恃っていいますか…」
「社長、そこで相談なんですが…
相手の大学生の素性を調べましたが、別に格闘技などをやっていたという形跡はなく、ごく普通の青年でした。
筒井未来 十九歳
三重県四日市市出身 大阪府内の私立大学に通い、大阪市西区のワンルームマンションで一人暮らしをしています。」
「なるほど…
わかりました。
こういう問題は早くカタをつけるに越したことはない。
私が直接彼に謝罪をさせていただきますよ。」
「ほう…
謝罪ですか
七代目自ら、傘下の組の構成員の不始末の謝罪を?」
「ええ。心からの謝罪をね。
少し圧迫謝罪ってものになるかもしれませんが。」
「圧迫面接ならぬ、圧迫謝罪ですか。
なかなか上手いことを言いますね
まあ、その辺は相手次第ですね。」
鷹村は笑いながら言い
そして
「それなら、私も同行させてもらいますよ。
相手へのアポもこちらで取っておきます。、」
と、優磨に伝えた。
「鷹村先生が?
それは心強い。
ありがとうございます。
行く日時が決まったら教えてください。
それでは失礼します。」
優磨は画面の向こうの鷹村に軽く会釈すると、すぐに回線を切り、オフラインにした。
ノートパソコンをパタンと閉じ、椅子に凭れ掛かる優磨に
「若、その大学生のところに行かれるんでっか?」
と、佐々木が質問した。
「ああ、早いに越した事はないからな。
明日にでも伺わせてもらうよ。佐々木さん、悪いけど鷹村先生からその大学生の資料をもらってくれないかな。」
「わかりました。
すぐに用意します」
佐々木はそう返事をすると、一礼してその場から消えた。
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