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新章〜新たなる潮流〜
聖地
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人だかりが出来ていた。
その中心にいたのは、筒井未来という若者だった。
騒ぎを聞きつけた警察官が慌てて人ごみを掻き分けて中に入ってくると、未来が立っており、その足元には五人の男が倒れていた。
未来は警察官が来た事に気付くと、自ら近づき
「この二人は僕の友人です。
そこの三人にやられました。
三人は僕がやりました。」
と、無表情かつ抑揚のない言い方で言った。
警察署に連れていかれた未来は、警察官に向かって事情を説明した。
「友達と三人でミナミの道を歩いてたら、ヤクザっぽい三人組に友達が何か因縁みたいなものをつけられまして。
何度も謝ったんですけど、友人二人はその場で殴られました。
三人組は、次は僕の方に来たので、再度謝ったんですが、許してくれず、殴りかかってきました。
一人が相手なら何とか避けて躱すんですが、三人なので仕方なく、こちらも手を出してしまいました。」
「キミの言うてることはわからへんでもないけどやなあ、相手は暴力団の構成員やぞ。
後々面倒なことになるで。」
一番年配の警官が、少し困ったような表情を浮かべて未来を諭すように言った。
「あの、友達はどうなりましたか?」
「気を失っとったし、頭打ってたら大変やから、一応救急車に出動してもらって、病院に運んだ。」
「すいません…」
「しかし、アレやなあ
キミ、女の子みたいな顔して、ケンカが強いんやなあ。」
「そんな事は…
ケンカは嫌いですし、自分から行くことはありません。」
「まあ、今回は情状酌量の余地はあるから、そんな大そうな事にはならへんと思うけど、ちょっと相手とか見て考えなあかんで。」
「はい。
すいません…」
「しばらく、キミの周辺を警察官に見張らせるから、まあ心配は要らん。」
「ありがとうございます。」
筒井未来は、先に手を出したのが暴力団員だった事。
未来一人に三人で襲ってきた事。
その三人は、現場から逃走して行方がわからなかった事などから、早期に釈放される形となった。
未来は警察を出ると、その足で友人二人が搬送された病院に向かった。
その中心にいたのは、筒井未来という若者だった。
騒ぎを聞きつけた警察官が慌てて人ごみを掻き分けて中に入ってくると、未来が立っており、その足元には五人の男が倒れていた。
未来は警察官が来た事に気付くと、自ら近づき
「この二人は僕の友人です。
そこの三人にやられました。
三人は僕がやりました。」
と、無表情かつ抑揚のない言い方で言った。
警察署に連れていかれた未来は、警察官に向かって事情を説明した。
「友達と三人でミナミの道を歩いてたら、ヤクザっぽい三人組に友達が何か因縁みたいなものをつけられまして。
何度も謝ったんですけど、友人二人はその場で殴られました。
三人組は、次は僕の方に来たので、再度謝ったんですが、許してくれず、殴りかかってきました。
一人が相手なら何とか避けて躱すんですが、三人なので仕方なく、こちらも手を出してしまいました。」
「キミの言うてることはわからへんでもないけどやなあ、相手は暴力団の構成員やぞ。
後々面倒なことになるで。」
一番年配の警官が、少し困ったような表情を浮かべて未来を諭すように言った。
「あの、友達はどうなりましたか?」
「気を失っとったし、頭打ってたら大変やから、一応救急車に出動してもらって、病院に運んだ。」
「すいません…」
「しかし、アレやなあ
キミ、女の子みたいな顔して、ケンカが強いんやなあ。」
「そんな事は…
ケンカは嫌いですし、自分から行くことはありません。」
「まあ、今回は情状酌量の余地はあるから、そんな大そうな事にはならへんと思うけど、ちょっと相手とか見て考えなあかんで。」
「はい。
すいません…」
「しばらく、キミの周辺を警察官に見張らせるから、まあ心配は要らん。」
「ありがとうございます。」
筒井未来は、先に手を出したのが暴力団員だった事。
未来一人に三人で襲ってきた事。
その三人は、現場から逃走して行方がわからなかった事などから、早期に釈放される形となった。
未来は警察を出ると、その足で友人二人が搬送された病院に向かった。
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