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鹵獲編
簒奪者
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「おう、功太、こんなに早うに来て、どないしたんや?」
山崎は、事務所に来るなり、詰めていた功太に声をかけた。
「兄貴、お疲れ様です。
いや、ちゃいますねん。昨日電話があったんすよ。
麗華でしたっけ?あ、綾香か。」
「あー、庄山さんのアレか」
「その綾香っちゅうのが言うには、多村組が動き出してて危ないから、見張りを付けてくれって。」
「そんなアホな話はあらへんやろ。
多村が綾香にしつこく恨みを持ってるかどうかは知らんけど、そんな事したらウチと戦争になるのは明らかや。
下手したら垂水組と立正会まで出て来て、どえらい事になるで。
このご時世に誰がそんなん考えるねん。」
「いや、それが起こり得るから、一年以上見張りっちゅうかボディーガード置いてたんとちゃいますんか。」
「あれは、庄山さん、いや、オヤジがあの女に骨抜きにされてしもて、真に受けてやったことや。
この人手不足の時に、そんなしょーもないもんに手かけれるわけない。
庄山さんもおらんことやし、無視しとったらええ。」
「わかりました。」
沢木組は、亮輔が間接的に注意喚起した件を完全に無視したのだった。
山崎は、事務所に来るなり、詰めていた功太に声をかけた。
「兄貴、お疲れ様です。
いや、ちゃいますねん。昨日電話があったんすよ。
麗華でしたっけ?あ、綾香か。」
「あー、庄山さんのアレか」
「その綾香っちゅうのが言うには、多村組が動き出してて危ないから、見張りを付けてくれって。」
「そんなアホな話はあらへんやろ。
多村が綾香にしつこく恨みを持ってるかどうかは知らんけど、そんな事したらウチと戦争になるのは明らかや。
下手したら垂水組と立正会まで出て来て、どえらい事になるで。
このご時世に誰がそんなん考えるねん。」
「いや、それが起こり得るから、一年以上見張りっちゅうかボディーガード置いてたんとちゃいますんか。」
「あれは、庄山さん、いや、オヤジがあの女に骨抜きにされてしもて、真に受けてやったことや。
この人手不足の時に、そんなしょーもないもんに手かけれるわけない。
庄山さんもおらんことやし、無視しとったらええ。」
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