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沢木組編
出自
しおりを挟む「薫、最後までよう頑張ってくれたね。」
「姐さん、すいません… 俺が付いていながら… オヤジを死なせてしまって」
薫は畳に手をついて涙を流した。
小百合は強い口調で
「薫、顔を上げなさい。あんたは命をかけてあの人を守ってくれたんや。誰にもあんたを責める権利はあらへん。」
と言った。
それでも薫は顔を上げられず、涙を流し続けた。
「薫、あんたをここへ呼んだんは、こんなこと言うためと違うねん。」
「…えっ?」
ここで初めて薫が顔を上げて小百合の方を見た。
「今まで私らのために頑張ってくれてありがとうな。薫、もう無理せんでもええねんで。これからはあんたの生きたいように生きたらええ。」
「姐さん… 俺は…」
耐え切れず、視線を落とし、薫は振り絞るように言った。
「私が何もわかってないとでも思てたんか?
私はなあ、あんたに最初に会うたときから気付いてたんやで。」
薫はドキッとして、また顔を上げた。
「薫、これまでの間、無理に自分を殺して生きてきたんやろ? もうええねんで、あの人ももうおらんのやし 、本来の生き方をしなさい。」
「姐さん…」
「庄山が正式に組を継ぐまで、当分は私が仕切ることになります。
明日の幹部会であんたの破門を決定させてもらうわ。
それであんたは自由な身や。
極道には極道でしか生きていく術はあらへん。
でもあんたは逆や。極道になったらあかんもんが極道してたんや。
あんたが何かを紛らわせようとこの世界に入ってきたんはわかってたから、敢えて今まで何も言わんかったけどな。
あの人が亡くなってしもた今、もうええんとちゃうか?」
小百合はおもむろに立ち上がった。
「薫、私がなんであんたの心の中がわかったんか教えてあげるわ」
「え?」
驚く薫に構わず、小百合は薫の前に立つと。スカートを捲り上げ、パンティを下ろした。
薫はとっさに、見てはいけないと思い目を背けようとしたが一瞬にして視線を外せなくなってしまった。
小百合の股間には、薫と同じ…
そう‥男性のシンボルが付いていたのだ。
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