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娘
しおりを挟む遅れて美沙子が浴場に入ってきた。
「遅いよ。早く入んなよぉ」
亮輔は自分の右隣にスペースを作り、美沙子を迎え入れた。
二人揃ってお湯に浸かるというのが、初めてのシチュエーションだっただけに少しの間沈黙があったが
「でも、私が男のままだったら、母ちゃんと一緒にお風呂に入るなんてこと、絶対になかったよね。
そう考えるとなんだか面白いね。」
すぐに亮輔が喋り出した。
「なんだか不思議な気分ね。ずっと前から亮輔が女の子だったような気がするもの。
男の子として生活してきた時間の方がはるかに長いはずなのに、今のこの感じが自然に思えるもの。」
「うん… そう言ってもらえて嬉しいよ。ありがとう。」
亮輔は顔を少し赤らめて美沙子に礼を言った。
「じゃあ、今日は娘の誕生に乾杯しなくちゃ。」
美沙子は亮輔に微笑んだ。
「母ちゃん、今まで悪さばっかりして、悲しませてきたけど、これからは少しでも親孝行って呼べるようなことしていくつもりだから。
性転換しちゃったことも親不孝といえば、そうなんだけど…」
「亮輔、何度言わせるの?五年ぶりにあんたが会いに来てくれたことが、母さん、本当に嬉しかったんだから。
あんたは私の大事な一人娘だよ。」
「うん。ありがとう…
でも 私は子供が産めないし、孫を見せてやれないのがやっぱり悲しいな。」
「贅沢言ってたらキリがないよ。あんたさえ幸せに暮らしてくれれば、私はそれで充分よ。」
「うん… そうだね。」
「さあ、早速親孝行してもらうよ。背中を流しておくれ。」
「はい。喜んで」
亮輔は少し涙ぐみながらも笑って返事した。
二人は湯船から出てお互いに背中を流し合った。
亮輔は、子供のとき以来見る母の裸に月日の流れを感じ、美沙子は亮輔の女性化した体に直に触れ、その華麗な変身ぶりが、見せかけではないことを改めて認識した。
「亮輔、おっぱいに何か入れてるって言ってたけど、破裂したりしないのかい?」
美沙子の関心は、どうしても亮輔の胸に向いてしまうようで…
「大丈夫だよ。ほら、触ってみて。」
亮輔は後ろで自分の背中を流していた母の手を自分の胸に押し当てた。
「あ、すごい!」
美沙子はその柔らかな触感にまた驚きの声を上げた。
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