上 下
63 / 333

懺悔

しおりを挟む
亮輔と美沙子は、部屋に付いてる露天風呂に入るためその場で服を脱いだ。 
亮輔はハンガーにワンピースを掛け、下着姿になった。 

「このまま脱衣場に行っちゃえばいいね。」 

美沙子に浴衣を渡して亮輔は笑った。 

ピンクに黒のレースが付いたブラとパンティが、亮輔の白く美しい体に見事にマッチしており、美沙子は思わず息をのんだ。 

脱衣場に行くと亮輔はブラのホックを外し 
ついに美沙子の目の前に、その裸体を現した。 

豊満で張りのある乳房が、少し前まで男だった亮輔の胸に付いてるという不思議な光景に 

今さらながらに驚く美沙子だった。 

「亮輔、すごいおっぱいだねえ。、
お母さん、服脱ぎにくくなっちゃったよ。」 

「でも天然じゃないからね。半分人工物だよ。」 

亮輔は恥ずかしさを打ち消すように声を出して笑った。 

「下は付いてるんだね。母さん、もう全部取っちゃってるのかと思ったよ。」 

美沙子は、今度は亮輔の下半身を見て、また驚きの声を上げた。 

「今のところね。でも、もうタマは無いから 
男性ホルモンはほとんど出てないんだよ。」 

「それで肌がキレイなのかい?」 

「色々努力もしてるんだから。母ちゃんも早く脱いじゃいなよ。 先に入っとくからね。」 

亮輔は美沙子を置いて脱衣場を出て行った。 

そして露天風呂でかけ湯をしてゆっくりと湯に浸かり、美沙子が来るのを待った。 

(うん…) 

亮輔は心の中で一つ頷いた。 
美沙子に自分の裸を見せても、後ろめたさのようなものを全く感じなかったからだ。 

ある意味、吹っ切れた感さえあった。 
母親も今の自分を受け入れてくれている。 
心から有り難いと思った。 

子供の頃から散々苦労をかけ、親孝行らしいことも一つもしてこなかった。 
以前のままの自分なら、今も音信不通の状態を続けていただろう。 

強制的に性転換されたことによって、皮肉にも湧いてきたこの感情を、亮輔は嬉しく思った。 

そして、今までの分を少しずつ母親に恩返ししていこうと、心に強く誓った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

意味がわかるとえろい話

山本みんみ
ホラー
意味が分かれば下ネタに感じるかもしれない話です(意味深)

タイは若いうちに行け

フロイライン
BL
修学旅行でタイを訪れた高校生の酒井翔太は、信じられないような災難に巻き込まれ、絶望の淵に叩き落とされる…

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

或る実験の記録

フロイライン
BL
謎の誘拐事件が多発する中、新人警官の吉岡直紀は、犯人グループの車を発見したが、自身も捕まり拉致されてしまう。

男子中学生から女子校生になった僕

大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。 普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。 強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!

ニューハーフな生活

フロイライン
恋愛
東京で浪人生活を送るユキこと西村幸洋は、ニューハーフの店でアルバイトを始めるが

カジュアルセックスチェンジ

フロイライン
恋愛
一流企業に勤める吉岡智は、ふとした事からニューハーフとして生きることとなり、順風満帆だった人生が大幅に狂い出す。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

処理中です...