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提案

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それから何時間も亮輔の体は多村と綾香に弄ばれ、凄まじい快感に包まれたかと思うと 

その後には耐え切れぬ疲労感に襲われた。 

三人は明け方になってようやくプレイをやめ、そのまま綾香はイビキをかいて眠ってしまった。 

亮輔は多村の胸で少し眠ったが、時間が来たため帰り支度を始めた。 

「なんだ… もう帰るのか?」 

「はい。 今日はどうもありがとうございました…」 


多村は下着を履く亮輔の姿をじっと見ていたが、何かを思いついたように口を開いた。 

「有紀… いや、亮輔。」 

「はい?」 

「お前… 今でも極道の世界に戻って来たいと思ってるのか?」 

亮輔は一瞬、意外な表情を浮かべたが、すぐに首を横に振った。

「正直言って、それをモチベーションにして 
なんとかキツイ風俗業界で頑張ってきました。 
でも、今はもう…」 

「そうか。」 

「去勢されたり女性ホルモン打ったりの影響かもしれませんが、ワタシはすごく臆病になっています。
昔やってたような事はもうムリです。

でも、早く風俗からは足を洗いたいです。」 

「風俗やめたらどうするつもりだ?」 

「わかりません… でも、男として生きることはもう出来ませんし、女として生きる事も難しいと思います。
多分、このままニューハーフとして生きる道を選ぶとは思いますが、ゆっくり考えてみようと思っています。」 

亮輔は少し笑って答えた。 

「亮輔… 少しだけ、お前の望みを叶えてやる。」 

「えっ?」 

「風俗嬢は今日で終わりにしてやろう。」 

「でも、まだ借金が…」 

「そんなもの帳消しにしてやる。今日のプレイに対するチップ代わりだよ。」 

「良いんですか?」 

「俺も、お前が綾香を寝取ったときには 
自分で制御出来ないくらい荒れ狂ったよ。 
殺すだけでは飽き足らないくらいにな。

けど、お前もこうして俺の罰を受け入れ 
健気に頑張っている。 
もう、ここらが潮時だろうと思ってな。」 

「… ありがとうございます…」 

「亮輔… 俺は今のお前の方が、極道やってた頃より好感を持っている。」 

「えっ?」 

「お前は以前より思慮深くなり、力を失ったが故に視野が広がった。

今日お前をここに呼んだのは、俺の復讐心を満足させるためだった。 

お前もそれに気付いてたはずだ。だが、お前はそんな俺の復讐心を満足させるために必死に芝居をし、綾香のことまで守ろうとした。 

俺はそれを見て心を打たれたんだ。 
生まれながらの女には決して真似の出来ない 
芯の通った本当の優しさをな。」 

そう言った多村の目は真剣そのものだった
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