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退院
しおりを挟む亮輔の整形された顔に相当なショックを受けた綾香だったが、体に関しては顔と比べものにならないくらいの驚きを見せた。
「亮ちゃん… タマ取られちゃったのはわかるんだけど… アソコ自体が小さくなってない??
それに、体のラインもなんだか女の子っぽくなっているというか…」
「ああ。なんか変な注射打たれてよー、徐々にこんな体になってきたんだよ…
もう極道はおろか男としても生きられねえ …
最悪だよ。」
「ごめんね… 私のせいで…」
綾香は涙を浮かべて俯いた。
「いや、仕方ねえよ。オヤジの女に手を出したんだ。
今は命があるだけでもマシと思うようにしてんだよ。」
亮輔はそう言うと、綾香の頭を優しく撫でた。
綾香は気を取り直し、亮輔を着替えさせた後
メイクを施した。
「髪はもう少し伸びるまでこのウィッグ使ってね。
うん、よし、亮ちゃん…出来たわよ。
ホント私が二人いるみたい…」
亮輔も出来上がった自分の容姿に不思議な感覚を覚えた。
鏡の向こうに、綾香と似た女がいる。
それが自分なのである。
「んー‥やっぱり俺か‥」
亮輔はため息をついた。
「亮ちゃん…時間が来たから私戻るね。
約束の時間までに戻らないとパパに殺されちゃうから。」
綾香は慌ててメイク道具をポーチに入れ、立ち上がった。
「そうか… 気をつけてな。
俺はこんな風にされちまったが、お前だけはいつか必ず救い出してやるから。
それまで我慢するんだぞ。」
亮輔は綾香を精一杯励まして、その場から送り出した。
そして午後三時、ついに迎えの人間が病室に入ってきた。
亮輔をここに連れてきたあの時と同じボディーガード二名であった。
「組長がお呼びだ。すぐに支度をしろ。」
先に入ってきた方の男が無表情で亮輔に命令口調で言った。
「支度はとっくに出来てるよ。
いきなり拉致されてここにぶち込まれたんだから…
持って出る荷物なんてハナからねえよ。」
亮輔は皮肉たっぷりに言い返したが、男達は全く表情を変えず亮輔の背中を突いて外に出した。
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