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第二の犠牲者
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「今日は一日、自習とします。」
野崎はそう宣言したが…
「沖原さん」
晴翔の名前を呼ぶと
「あなただけは別授業を受けてもらいます。」
と、伝えた。
「別の?」
「はい。
今日から新しく導入されるプログラムは、一人ずつ受けてもらう事になります。
最初に受けるのは沖原さん、あなたです。」
「なんで、ワタシから?」
「心配しなくていいですよ。
全員受けてもらう予定ですから。
たまたまです。
ランダムに選んだ結果、あなたになったってだけです。」
「…」
晴翔は、従わざるを得ず、立ち上がると、野崎に連れられて教室を出ていった。
「ハルちゃん、大丈夫かなあ。」
翼は、晴翔の後ろ姿を見つめながら、心配そうに呟いた。
晴翔は通称「反省室」と呼ばれる、外側から頑丈な鍵がかけられた部屋に入れられた。
「あっ…」
部屋の中では、担任の桂木が座って待っていた。
「おはよう、沖原さん。」
「おはようございます…
先生、なんでここに?」
「なんでって、新しいプログラムを遂行するためですよ。」
「それって…」
「元々は、これが専門でしてね。
今まで行ってきた授業は、全くの畑違いの事だったので、大変苦労しました。」
「何をするんですか?
ここで…」
「ええ。
皆さんが自衛隊に入った時に困らないよう、様々なことを教えるんですよ。」
「だから、何を?」
「口で説明するよりも、実際にやってみせた方が理解しやすいでしょう。
沖原さん、まずはそこのベッドに寝て下さい。」
「えっ…ベッドに?」
光瑠が陵辱されたのと同じレイアウトのこの部屋には、大きめのベッドが置かれていた。
保健室によくあるタイプの…
これを見て、晴翔は、自分が何をされるか、全てを悟った。
逃げ出したい思いに包まれたが、外から施錠されており、小学生並みの体力しかない晴翔に、自力で脱出する事は不可能であった。
野崎はそう宣言したが…
「沖原さん」
晴翔の名前を呼ぶと
「あなただけは別授業を受けてもらいます。」
と、伝えた。
「別の?」
「はい。
今日から新しく導入されるプログラムは、一人ずつ受けてもらう事になります。
最初に受けるのは沖原さん、あなたです。」
「なんで、ワタシから?」
「心配しなくていいですよ。
全員受けてもらう予定ですから。
たまたまです。
ランダムに選んだ結果、あなたになったってだけです。」
「…」
晴翔は、従わざるを得ず、立ち上がると、野崎に連れられて教室を出ていった。
「ハルちゃん、大丈夫かなあ。」
翼は、晴翔の後ろ姿を見つめながら、心配そうに呟いた。
晴翔は通称「反省室」と呼ばれる、外側から頑丈な鍵がかけられた部屋に入れられた。
「あっ…」
部屋の中では、担任の桂木が座って待っていた。
「おはよう、沖原さん。」
「おはようございます…
先生、なんでここに?」
「なんでって、新しいプログラムを遂行するためですよ。」
「それって…」
「元々は、これが専門でしてね。
今まで行ってきた授業は、全くの畑違いの事だったので、大変苦労しました。」
「何をするんですか?
ここで…」
「ええ。
皆さんが自衛隊に入った時に困らないよう、様々なことを教えるんですよ。」
「だから、何を?」
「口で説明するよりも、実際にやってみせた方が理解しやすいでしょう。
沖原さん、まずはそこのベッドに寝て下さい。」
「えっ…ベッドに?」
光瑠が陵辱されたのと同じレイアウトのこの部屋には、大きめのベッドが置かれていた。
保健室によくあるタイプの…
これを見て、晴翔は、自分が何をされるか、全てを悟った。
逃げ出したい思いに包まれたが、外から施錠されており、小学生並みの体力しかない晴翔に、自力で脱出する事は不可能であった。
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