oh my little love

フロイライン

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交差する思い

真意と真偽

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高橋と同伴出勤してきた蒼は、高橋と二人きりでまったりとした時間をすごした。

しかし、開店から閉店まで居座るわけにはいかず、店内が混雑してくると、帰り支度を始めた。

蒼をずっと独占するには相当なお金が必要であるし、さすがにそこまでの財力もないので。


「何か混んできたね。

蒼ちゃん目当てのお客さんがたくさん来てるよ。」


「そんなことないわよ」


「そうだって。
俺、あそこに座ってる人知ってるもん。

この前来た時も蒼ちゃんを指名してたよ。」


「高橋さん、すごいねー
そんな事も覚えてるんだ。」


「別にすごくないよ。

さて、帰るとするか。

蒼ちゃん、今日は早くから会ってくれてありがとう。
すごく楽しかったよ。

また、次も誘っていいかな?」


「ワタシは全然…

でも、お金がかかるし。」


「いやいや、蒼ちゃんに会えるなら安いもんだよ、ホント。」


「あの、高橋さん」


「えっ、何?」


「携帯持ってる?」


「持ってるけど…」


高橋は不思議そうな顔をして胸ポケットから携帯を取り出した。

蒼もテーブルに置いていた自分の携帯を取り出し、そして言った。

「これ、ワタシの私用携帯なの。
連絡先交換しようよ。

休みの日に会えばお店でお金使わなくて済むし。」


「えっ、いいの?」


「うん。
高橋さんの人柄もわかったしね」


蒼はニコッと笑って言った。

高橋も感激し、笑みを見せたが、急激に緊張してしまった為、ガチガチに硬くなった。

蒼が高橋に好意を持ったのは事実だった。
だが、仕事外で会うとしたのは、純粋に高橋に対しての想いからだったのか、愁と母とあのような形で再会してしまった直後だからか…
蒼自身にもわからなかった。

ただ、一つ言えることは、早く愁のことを忘れたい
忘れなければいけない

それには次に進むしかない

蒼はそう思ったのである。

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