oh my little love

フロイライン

文字の大きさ
上 下
141 / 188

恩讐

しおりを挟む
福山最後の夜は、朝までずっと友梨奈とセックスをする事にした俺は、もう止まらなかった。

いつも激しいけど、さらに濃厚なセックスをした。


昼過ぎから始めた営みは、途中の食事や休憩タイムを除くと、そのすべての時間をベッドですごした。

友梨奈は簡単にイッてしまい、その回数も多分二桁では済まなかった。

失神も何度もしたし、声もすっかり枯れてしまい、最後は全身を襲う倦怠感に耐えきれずに、その場に突っ伏し、完全にダウンしてしまった。

俺も体力的に限界を感じ、友梨奈と重なり合うようにして倒れ込み、ダウンした。


そして、気がつけば朝9時になっており、俺たちは11時のチェックアウトに間に合うように慌てて準備を始めた。

二人でシャワーを浴び、友梨奈はそこから髪の毛を乾かして、メイクをし、髪型をセットしたりした。



「お待たせ、愁ちゃん

もう出られるよ」


友梨奈はメイクもヘアースタイルも服装もバッチリで、相変わらずの美しさで俺に言った。


「うん。

俺ももう準備完了

じゃあ出ようか。」

友梨奈は頷いたが、荷物を取らずに俺の方に近づき、抱きついてきた。


「愁ちゃん、愛してる」

「俺も愛してるよ、友梨奈」

俺は友梨奈を抱きしめ、キスをした。


そして、俺達は、チェックアウト手続きをし、外に出た。


「愁ちゃん、お昼食べてから新幹線に乗ろうか。」


「うん、そうだね
何食べる?」


「駅の中にレストラン街があるから、そこで食べようよ。」


駅の構内に入ると、改札の反対側にお土産物屋やレストラン、服屋さんなどが入った大きな区画があり、俺達はレストラン街にある和食屋に入った。


「ここは、ちいいかってのが名物なの。」


友梨奈はメニューを指さして言った。


「あ、本当だ
めちゃ小さいイカだね。

じゃあ、これの定食にしようかな」


「私もそれにするわ。」


二人で同じものを注文した。



「あ、美味しい」


「でしょ?
福山は小魚料理が名物で、イカも小さいのよ」

友梨奈はそう言って笑ったが、続けて


「でも、もう福山に来る事はなくなるだろうね」

と、ポツリと言った。


友梨奈の実家は福山じゃなくて、静岡出身なんだとか…
詳しい話は聞いてないけど、親父さんと離婚した今、今後ここに来る理由はないらしい。

まあ、たしかにそうか…


必然的に俺も来る事がなくなるだろう。

ってことはこれが最後か


そう考えると、何だか感傷的な気分になる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

NH大戦争

フロイライン
ファンタジー
呪詛を家業として代々暮らしてきた二階堂家。 その二十六代目にあたる高校二年生の零は、二階堂家始まって以来の落ちこぼれで、呪詛も出来なければ、代々身についているとされる霊能力すら皆無だった そんな中、彼の周りで次々と事件が起きるのだが…

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指すい桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

聖也と千尋の深い事情

フロイライン
BL
中学二年の奥田聖也と一条千尋はクラス替えで同じ組になる。 取り柄もなく凡庸な聖也と、イケメンで勉強もスポーツも出来て女子にモテモテの千尋という、まさに対照的な二人だったが、何故か気が合い、あっという間に仲良しになるが…

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます

猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」 「いや、するわけないだろ!」 相川優也(25) 主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。 碧スバル(21) 指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。 「僕の方がぜってー綺麗なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ」 「スバル、お前なにいってんの……?」 冗談? 本気? 二人の結末は? 美形病みホスと平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

処理中です...