oh my little love

フロイライン

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内見

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散々ヤリまくった俺達三人は昼過ぎにホテルを出て、新居の内見を行なった。

事前に言ってたように、蒼と俺が元住んでいたマンションのワンランク上の部屋が良いって事で真っ先に不動産屋さんに連れてきてもらった。


「うん。
やっぱりここがいいね。」


友梨奈さんは他を見るまでもなく、ここしかないって感じで即決してしまった。


俺も蒼も別に異論はなく、早く決まるに越した事はないということで、素直に従う事にした。

都心から若干離れた場所にあるけど、駅近だし、スーパーとかの店も充実、また、公園もある。
家賃は少々値が張りますが…
俺たちは不動産屋に戻って契約の為の書類に記入をした。
あっという間だなあ、ホント。




その後、お腹が空いたってことで、知る人ぞ知る定食屋さんに入った。

蒼も俺もこの辺の事は詳しいので。



「あっ、美味しい」

友梨奈さんも喜んでくれた。


「一週間の予定で来たのに、二日目で決まっちゃうなんて。
あと五日間どうするの?
ホテル代も一週間分の料金を支払い済みだし」


蒼が言うと、友梨奈さんは

「蒼太も愁ちゃんも東京のこと詳しいけど、私はめったに来る事ないし、ちょっと観光に連れてってよ」

と、笑いながら言った。


「それは、もちろん

なあ、蒼」


「うん。
でも、お母さんの行きたいところってどんなとこなんだろう」


漠然と観光に連れて行ってと言われても困るとばかりに、蒼は俺に視線を向けてきた。


「うーん
スカイツリーとか?」


俺はテキトーな事を言った。


「別にどこでもいいのよ。
愁ちゃんと一緒ならね」

友梨奈さんは蒼の前でもお構いなしだ。


「二人では行かないよ。
三人でね」

俺が窘めるように言うと

「はーい

ごめんね、蒼太」

と、友梨奈さんは蒼の方を見て謝った。


「別にいいよ、謝んなくて。

ワタシだって愁ちゃんと二人でどこかに行きたいって思ってるし。
好きなら自然な事」

蒼のこの達観したような言葉を聞くと、俺は少し怖さを感じる…

ここは話題を変えなければ…


「あ、そうだ。
住むところは決まったし、引越しの準備だね。
言ってたように俺も手伝いに行くから」


「それは心強いわね、ねえ蒼太」


「うん。愁ちゃんには申し訳ないけど…」


「いや、蒼もすっかり良くなったとはいえ、重いものとか持っちゃダメだからね。
俺が全部やるから。」


「ありがとう愁ちゃん

大好き」

蒼はそう言って笑みを浮かべた。

外でこんな発言をする事なかったんだけど、昨夜の件で色々変わってしまった。


「愁ちゃん
一つ問題があってね」


「えっ、何ですか?
友梨奈さん」


「福山のあの家には既に前の旦那と愛人が一緒に住んでるって事。

多分今日くらいに引っ越してきてるんじゃないかな。」


「ええーっ!

マジっすか」


そんなのめっちゃ気まずいじゃんか…
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