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優里は、マッサージを終えて部室に戻り、待ってくれていた大輔と一緒に学校を出た。
「優里、今日のお前、ホントにすごかった。」
大輔は優里の奇跡の投球を誉めた。
「そんな事ないよ。
でも、ここまで来たら行きたいよね
甲子園」
「そうだな。
一年の時は絶対に行けるって思ってたけど、不祥事の後、お前が辞めちゃってからは、内心諦めてたからな。」
「ごめんね…」
「いや、何にせよ、お前とこうやって一緒に野球がやれて、しかも決勝まで来れた事に、感謝しかないよ。
ありがとう。」
「お礼なんて言わないで。
ワタシ、大輔のためなら何だって出来るって思ってるの。」
「いや、俺のためじゃなくて、優里と俺、二人のために、互いに頑張ろうよ。」
「うん。そうだね
あ、大輔
これから、うちに寄ってかない?」
「ん?
いいけど」
「ちょっと相談があってね」
大輔は優里と付き合うようになってから、頻繁に家を頻繁に訪問していたが、準決勝の疲れがあるにもかかわらず、今日もまた来てしまった。
「大輔君、いらっしゃい」
優里の母千春が、お茶と菓子を持ってきて挨拶すると、大輔は恐縮して頭を下げた。
「ママ、これから大輔と大事な話をするから早く出てってよ」
「はいはい
大輔君ごゆっくりね」
千春は大輔に微笑みかけると、すぐに出て行った。
優里は内側から鍵をかけた。
「なんだよ、優里
お母さん可哀想じゃん
てか、大事な話って何だよ
決勝の事か?」
「そんなんじゃないよ
大輔、キスして」
優里は大輔に顔を近づけて言った。
大輔は少し固くなったが、自らも顔を近づけていき、唇を合わせた。
優里の意向なのか、なかなかキスをやめられず、一分以上激しいキスを続けた。
キスを終えると、優里は携帯の音楽を棚に置いてあるスピーカーで大きめの音で流した。
そして…
「大輔、好きっ」
と、言って大輔の胸に抱きついた。
大輔もそっと抱きしめた。
大輔の腕の中で、優里は幸せを噛み締めながらその甘い時間を楽しんでいたが、思い出したかのように大輔を見つめて、恥ずかしそうに言った。
「大輔…
今日さあ、ワタシ、トレーナーさんにマッサージ受けたって言ったでしょ?」
「ああ。」
「向こうはそんなつもりなかったと思うんだけど、太腿とか触られてたら、何か変な気持ちになっちゃって…」
「えっ、マジかよ」
「うん。
だから、大輔とこんな事がしたくなっちゃって…
ごめんね」
「いや、俺は嬉しいからいいけど」
大輔は顔を真っ赤にして言った。
「大輔、ちょっとお願いがあるんだけど」
優里も顔を赤らめて大輔を見つめた。
「優里、今日のお前、ホントにすごかった。」
大輔は優里の奇跡の投球を誉めた。
「そんな事ないよ。
でも、ここまで来たら行きたいよね
甲子園」
「そうだな。
一年の時は絶対に行けるって思ってたけど、不祥事の後、お前が辞めちゃってからは、内心諦めてたからな。」
「ごめんね…」
「いや、何にせよ、お前とこうやって一緒に野球がやれて、しかも決勝まで来れた事に、感謝しかないよ。
ありがとう。」
「お礼なんて言わないで。
ワタシ、大輔のためなら何だって出来るって思ってるの。」
「いや、俺のためじゃなくて、優里と俺、二人のために、互いに頑張ろうよ。」
「うん。そうだね
あ、大輔
これから、うちに寄ってかない?」
「ん?
いいけど」
「ちょっと相談があってね」
大輔は優里と付き合うようになってから、頻繁に家を頻繁に訪問していたが、準決勝の疲れがあるにもかかわらず、今日もまた来てしまった。
「大輔君、いらっしゃい」
優里の母千春が、お茶と菓子を持ってきて挨拶すると、大輔は恐縮して頭を下げた。
「ママ、これから大輔と大事な話をするから早く出てってよ」
「はいはい
大輔君ごゆっくりね」
千春は大輔に微笑みかけると、すぐに出て行った。
優里は内側から鍵をかけた。
「なんだよ、優里
お母さん可哀想じゃん
てか、大事な話って何だよ
決勝の事か?」
「そんなんじゃないよ
大輔、キスして」
優里は大輔に顔を近づけて言った。
大輔は少し固くなったが、自らも顔を近づけていき、唇を合わせた。
優里の意向なのか、なかなかキスをやめられず、一分以上激しいキスを続けた。
キスを終えると、優里は携帯の音楽を棚に置いてあるスピーカーで大きめの音で流した。
そして…
「大輔、好きっ」
と、言って大輔の胸に抱きついた。
大輔もそっと抱きしめた。
大輔の腕の中で、優里は幸せを噛み締めながらその甘い時間を楽しんでいたが、思い出したかのように大輔を見つめて、恥ずかしそうに言った。
「大輔…
今日さあ、ワタシ、トレーナーさんにマッサージ受けたって言ったでしょ?」
「ああ。」
「向こうはそんなつもりなかったと思うんだけど、太腿とか触られてたら、何か変な気持ちになっちゃって…」
「えっ、マジかよ」
「うん。
だから、大輔とこんな事がしたくなっちゃって…
ごめんね」
「いや、俺は嬉しいからいいけど」
大輔は顔を真っ赤にして言った。
「大輔、ちょっとお願いがあるんだけど」
優里も顔を赤らめて大輔を見つめた。
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