Two seam

フロイライン

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ノースロー

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優里は二回戦終了後の当日と翌日の練習を免除され、コンディションを整える事を最重要項目とされた。

残りのレギュラーメンバーは優里のところに岸を入れ、連携確認等の練習に時間を費やした。

ピッチャー  岸祐希(3年)
キャッチャー 富田大輔(3年)
ファースト  田宮大吾(3年 主将)
セカンド   斎藤翔太(2年)
サード    佐藤晴翔(3年)
ショート   田上成樹(3年)
ライト    松本大樹(3年)
センター   久本祐希(3年)
レフト    重松広大(2年)


優里が抜けただけで、格段に戦力がダウンしたように見えてしまう。

当然のことだが、それくらい優里の存在は大きく、今後戦っていく上でのカギとされていた。


「これで甲子園に行かせてくれ…
なんて虫が良すぎるか」

村上はグランドを見つめながら自嘲気味に言い、そして笑みを浮かべた。


「監督、三回戦はどうしますか」

部長の光岡は岸の投球を眺める村上に尋ねた。


「水谷の事かね?」


「ええ。
三回戦から、日程が詰まってきます。
水谷の投球数を制限するおつもりですか」


「ああ。三回戦で無理させたら、二日後の準々決勝に投げさせられんからな。
70球が限度だろう。」

「ですが、今後は対戦相手もみんな強くなってきますし、ウチの事情を見越した作戦で来るんじゃないですか」


「つまり、水谷に球数を多く放らせる作戦か…」


「ええ。」


「だが、早打ちをやめるのも水谷の球をカットするのもなかなか至難の業だよ。

六回までをなんとか70球以内にしてくれたら…
点差次第だが、なんとかなるやもしれん。」

村上はさっきとは打って変わって、自信を見せたのだった。
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