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フロイライン

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結論

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翌日、丸和の野球部員と元部員が起こした不祥事はマスコミの知るところとなり、学校には各方面からの連絡が途絶えない状態に陥った。

この状況に、一縷の望みに賭けていた園山の思いは絶たれ、校長達が主張する「自主的に予選出場を辞退」という方向に大きく傾いた。

そして、午後からの職員会議で正式に決定したのだった。

優里や大輔達は普段通りの練習をこなしていたが、職員会議から戻ってきた園山と部長の岸辺が、練習を止めるように言い、全員に集合をかけた。


「みんな、昨日話した件なんだが、先ほどの会議において、正式に夏の予選二回戦への出場を辞退する事とした。」

部員全員がこのような結果になるとわかっていたが、実際に園山の口から語られると、大きなショックを受けた。

優里も大輔も動揺したが、泣きはしなかった。
だが、最後の夏を迎えていた三年生には耐え難き話であり、涙を流す者も出た。


「悔しい結果になったけど、こればかりは自分達では決める事が出来ない問題だし、学校の決めた事には従わなけりゃならない。

俺ら三年はここで終わりだけど、二年と一年にはこんな事に負けないで、頑張って欲しい。

特に一年バッテリーの優里と大輔には期待してる。
絶対に甲子園に行ってくれ…

そしたら、三年の悔しさも少しは晴れる」  

キャプテンの狩野は部員に言葉をかけ、涙を流した。

  



「優里、今回の件はショックだけど、俺とお前がこのチームにいれば、来年は絶対に甲子園に行けるはずだ。

頑張ろうな。」

大輔は、落ち込んでいるであろう優里を励ます為、敢えて前向きな事を明るい口調で伝えた。

だが、優里は表情こそ変えなかったが、首を縦に振らなかった。

「大輔、ごめん。

俺、もう野球辞めるわ。」

「えっ」

「ずっと考えたんだ。いつ辞めようかって。

体の調子の事もあるし、長くは続かんねって思ってたんだけど、今回の事は良いきっかけになったわ。」

「ちょ、待てよ!
そんな話、俺は聞いてねえぞ。
お前が丸和に入るって聞いたから、俺も受験したのであって、ここにいる事もお前がいるからこそなんだ。
なんだよ…昨日俺がお前に電話したときも全然動揺してなかったよな。

一体どういことなんだよ!」

「俺の人生は俺が決めるよ。

大輔に何を言われても、もう決めた事だし。」

優里はサバサバとした言い方でそう告げた。

そして、本当に翌日から練習に姿を見せなくなり、退部してしまったのだった。
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