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混沌
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あまりメジャーではない女子の硬式野球部が、優里の出現により、俄かに注目浴びるようになった。
勿論、テレビなどの媒体に取り上げられたのが大きかったが。
その美貌も相俟って、人気が沸騰し、優里を一目見ようと、学校まで遠方からやって来る者も出始めた。
だが、当の優里は浮かない顔で、元気がなかった。
練習のため、部室に現れたすみれは優里を見て心配そうに声をかけた、
「優里、どうしたの?」
部室で暗い表情の優里を見つけたすみれは、思わず声をかけた。
「おはよう、すみれ」
「何かあった?
あー、ホルモンの副作用?」
「それは大丈夫、ちょっと頭がボーっとはするけど」
「なら、いいんだけど
何か元気がないから」
「昨日もまた取材されたじゃん、テレビの…
あんまりされたくないのよね、正直言うと」
「うん」
「ワタシって、ほら、アレだから…
でも、女子の硬式野球にもっと注目してもらいたいし、人気が出て欲しいから、ある程度はガマンして、取材は受けようって決めてるの。」
「ごめんね、優里にばかり負担かけちゃって」
「ううん。こうして大好きな野球が出来るのも受け入れてくれたすみれやみんなのおかげだもん。
精一杯頑張るわ。」
「うん。頑張ろう。
あ、そうそう、今日はいよいよレギュラーメンバーの発表だよ。」
「レギュラー?」
「今まで補欠どころか九人揃えるのにも苦労してたんだけど、今年の1年と優里のおかげで定員オーバーよ。」
すみれはそう言って笑った。
勿論、テレビなどの媒体に取り上げられたのが大きかったが。
その美貌も相俟って、人気が沸騰し、優里を一目見ようと、学校まで遠方からやって来る者も出始めた。
だが、当の優里は浮かない顔で、元気がなかった。
練習のため、部室に現れたすみれは優里を見て心配そうに声をかけた、
「優里、どうしたの?」
部室で暗い表情の優里を見つけたすみれは、思わず声をかけた。
「おはよう、すみれ」
「何かあった?
あー、ホルモンの副作用?」
「それは大丈夫、ちょっと頭がボーっとはするけど」
「なら、いいんだけど
何か元気がないから」
「昨日もまた取材されたじゃん、テレビの…
あんまりされたくないのよね、正直言うと」
「うん」
「ワタシって、ほら、アレだから…
でも、女子の硬式野球にもっと注目してもらいたいし、人気が出て欲しいから、ある程度はガマンして、取材は受けようって決めてるの。」
「ごめんね、優里にばかり負担かけちゃって」
「ううん。こうして大好きな野球が出来るのも受け入れてくれたすみれやみんなのおかげだもん。
精一杯頑張るわ。」
「うん。頑張ろう。
あ、そうそう、今日はいよいよレギュラーメンバーの発表だよ。」
「レギュラー?」
「今まで補欠どころか九人揃えるのにも苦労してたんだけど、今年の1年と優里のおかげで定員オーバーよ。」
すみれはそう言って笑った。
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